1991年6月25日生まれ。東京都出身。ミュージカル『テニスの王子様』でデビュー。『天装戦隊ゴセイジャー』などに出演し人気を得る。『タクミくんシリーズ2 虹色の硝子』『タクミくんシリーズ3 美貌のディテイル』『タクミくんシリーズ4 Pure〜ピュア〜』と、同シリーズに連続主演。
全寮制男子校を舞台に切ない恋が展開する、累計部数400万部を超えるボーイズラブ小説「タクミくんシリーズ」の映画化第5弾『あの、晴れた青空』。主役のタクミと、運命の相手ギイに扮するのは、2作目から4作連続でのキャスティングとなる浜尾京介と渡辺大輔。浜尾と渡辺は共に、今作でシリーズからの卒業が発表されており、支えてきたファンにとってもより忘れられない1本になるだろう作品だ。
タクミの兄の命日を巡って、タクミの過去が明らかになる本作。互いに最も大切な存在なのに、すれ違いに苦しむふたり……。テーマは“永遠の愛”。またもや乙女心を刺激し、その禁断の愛と美しさで魅了する『あの、晴れた青空』。ゴールデンコンビとして絶大な支持を得る浜尾と渡辺が、ラスト出演となる本作、そしてシリーズ全体を振り返った。
浜尾:4作目にして、一番難しいと思いました。今回は、今まで出てこなかったタクミの過去にまつわる話が軸になっているんですよ。それはタクミが“人間接触嫌悪症”になった理由で。
タクミはとても大切な存在だったお兄ちゃんに裏切られて、両親にも拒まれて、そこからどんどん壁を作って、人を嫌いになっていったんです。理解はできるんですけど、気持ちを入れるのが難しい。ギイに過去を告白する長いシーンがあるんですけど、どんな思いで言ってたんだろうって……。本当に難しかったです。
渡辺:確かに難しい作品でした。なおかつ切ない。今回は、1年生からのふたりの関係性が出てきたり、タクミのお兄ちゃんや家族への思いなど、集大成が入っている。まお(浜尾)とは特に現場で話さなくても、意志疎通ができていたと思いますね。
それから、ほかのキャラクターのさりげないフォローの入れ方と支えにも感動しました。そういう視点から見てもおもしろいかなと。5回見てくださいとは言いませんが、せめて2回以上は見てください(笑)。
浜尾:ここまで続いたのは、応援してくださるファンのみなさんのおかげだなって、いつも思っています。シリーズを愛してくれているファンの方々や、原作のごとう先生がいるからこそできたことだと思います
渡辺:確かに映画で、3年間にわたって同じ役をやらせていただきました。でも作品をこなせばこなすほど、評価されればされるほど、もっと役に近い、ファンの方がより納得するタクミやギイを演じなければならないというプレッシャーもありましたね。いろんな方に支えられながら、自分たちが4作品続けられたシリーズを、たくさんのファンに見てもらえるのは光栄なことだと思っています。
浜尾:すごくやりやすかったです。このシリーズの前から知っていたのもあるんですけど、未熟な僕の面倒を見てくれて。役に詰まってどうしようって悩んでるときに声をかけてくれるのも大ちゃん(渡辺)で、いつも周りを見てくれているというか、優しくアドバイスしてくれるのが大ちゃんでした。4作やってきてもその印象は変わりませんし、ギイが大ちゃんで本当によかったと思っています。
渡辺:僕が言うことじゃないかもしれませんが、まおは最初の頃から比べて段違いにレベルアップしたんじゃないかな。タクミとしてもそうですけど、浜尾京介という役者として、格段にレベルアップしてて。それを間近で見られたことは、自分としても幸せです。
浜尾:大ちゃんは、意外とお茶目です。泊まりのロケとかだと一緒にお風呂に入ったりするんですけど、僕はシャワーが長いので、先に大ちゃんがお風呂に浸かってることが多いんです。でも今回泊まった先のお風呂がめちゃくちゃ熱くて。で、大ちゃんが「先入るぞ」って言った瞬間「あっち!!」ってすっごくいいリアクションして、すぐに出ちゃって(笑)。ところどころお茶目な大ちゃんのときがあるんです。
渡辺:僕はまおのほうこそお茶目だと思いますね。軽く天然入ってるんで(笑)。そこがファンの方に愛される可愛さの部分でもあるし。でも、この年齢でここまで考えるかっていうくらい、真剣に取り組んでいるところもあって。それは自分が同じ年齢だったときにはなかったものなので、感心する部分でもあり、嫉妬も少しありますね。
渡辺:とにかく原作の絵がすごくキレイなんですよ。誰がみても美男子。二次元の世界ですから(笑)。それを知っているファンの方から「まさか実写化でここまで描けるとは思いませんでした。予想以外の出来で、感動しました」っていう感想を多くいただけたのが嬉しかったですね。
浜尾:やっぱり寂しいですよね。『虹色の硝子』から4作連続でタクミという主役をやらせていただいて、すごくいい経験になりましたし、得たものもたくさんあります。そうした素晴らしい現場を離れると思うと寂しい気持ちでいっぱいです。でも、僕と大ちゃんがタクミとギイを演じるのが最後というだけで、シリーズ自体は続いていきますから、これからも「タクミくんシリーズ」を応援してほしいですね。
渡辺:寂しい気持ちでいっぱいというのは同じです。でも、ここまで支えてくれたファンや、スタッフ、原作のごとうさんなど、たくさんの方々に支えられてやってこれた作品を、たくさんの方に観ていただくことを幸せに思います。自分たちが卒業した後も、「タクミくんシリーズ」を見守っていきたいと思っています。
(text&photo=望月ふみ)
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