1975年12月16日、石川県金沢市生まれ。平田健二参議院議員、河村たかし衆議院議員の秘書をつとめた後、09年に衆議院議員に初当選。その後12年の衆院選に立候補するも落選し、現在は政治家時代の経験を生かし、講演やテレビ番組の出演など幅広く活動している。
2009年に行われた第45回衆議院議員総選挙で、自民党の森喜朗元首相と同じ石川2区から民主党公認として出馬。小選挙区では僅差で落選したものの、比例代表で復活当選した田中美絵子氏が、初の著書「ロリータ少女、政治家になる。」を執筆。
小沢一郎議員(当時、民主党幹事長)に同期当選の女性議員と共に可愛がられたことから「小沢ガールズ」の1人として括られ、その美貌ゆえ、選挙中も、当選後も、あることないことを歪曲も含め報じられてきた。著書では、自身の子ども時代に始まり、政治家秘書になり、国会議員になりといったこれまでを振り返る形で進行。併せて、報道されたニュースのなかで歪曲だったものについては、真実がどうであったかについても、しっかりと綴っている。
その後、民主党への向かい風が強まるなか、田中氏は12年11月に行われた衆院選で落選。だが今も、もう1度政治家として活躍することを願っていると語る同氏に、著書を書くに至った背景から、国会議員時代のエピソードまでを伺った。
田中:2009年の総選挙のころから、いつか本を出してみたいという憧れのようなものはあったんですけど、現職時代はそういう自伝的なものは出すな、地味におとなしく仕事をしてくださいと言われてまして(笑)。それが落選を経験したことで、何か残したいなという思いと、いろいろな悩みや苦しみを抱えている若い人たちに、私の本を読むことによって、希望のようなものを持っていただけたらという思い、さらにお世話になった方へのお礼の気持ちも兼ねて出版に至りました。
田中:決して暴露本的なものにはしたくなかったんです。なぜ出馬に至ったのか、そしてどういったメッセージを(著書で読者に)送れるのかと考え、過去のことは書いた方がわかりやすいだろうと考えました。
田中:時間がなかったことですね。去年10月から書き始めたのですが、途中で、もう1度書き直そうと思って、練りに練って1から書き直しました。また、過去を振り返る作業もあって、そこも大変でした。徹夜続きで、ずっとパソコンと向き合って書いていました。
田中:本当に暗かったですし、暗かった責任は自分にあったと思っています。1番辛かったのは高校生のときですね。本にも書かせていただきましたが、父から食事の仕方に採点を付けられていて、(それがプレッシャーとなって)お箸が持てなくなったんです。あれ、本当の話なんですよ。これを克服するのが非常に困難でした。
田中:本当ですか? 実は私、今でもよく言われるのが「なぜ小沢(一郎)さんに付いていかなかったんですか?」ということなんです。毎日のように言われますが、読んでもらうとわかるとおり、私、今年で民主党歴11年目なんです。それだけ長くやっているなかで、小沢さんと出会ったのは、その後半部分なものですから、民主党に対する帰属意識の方が強いんです。
田中:2007年の統一地方選ですね。私の人生を変えました。いつも一緒にご飯を食べている(政治家秘書)仲間が、選挙の3ヵ月前くらいから突然辞めだして、みんな(地方で議員として)トップ当選していくんです。ちょうど民主党に勢いのあったころで、民主党で若い、それだけで大量に当選したすごい時期だったんです。まさに政権交代前夜みたいな雰囲気で。その状況を見ていて、すごく刺激になりました。
田中:これも本にも書きましたが、(復活当選を受けて)ホテルから事務所へと移動したんです。到着したときは、外にいらっしゃる方が支援者ばかりだったので、すごく喜んでくださり熱狂的な雰囲気だったんです。けど、関係者しかいない事務所に入った途端、お通夜みたいにシーンとしていて。しかも、党本部のカメラマンがいらっしゃっていて。党には広報のカメラマンは1人しかいないんです。ということは、民主党の機関誌トップを(私の勝利で)飾りたかったんだと思うんですよね。事前の世論調査でも(森元首相に)勝っていたので、たぶん、私は勝てると思われていたと思うんです。でも、負けてしまい、(事務所が静まり返っているのを見て)比例復活じゃやっぱりダメなんだ、負けは負けだなと思いました。
田中:プレッシャーの毎日でした。私は厚生労働委員会に所属していたので、命を預かるような仕事がすごく多かったんです。医療にしても介護にしても、そういったところで慎重になるというか、日々プレッシャーでした。
また、バッジが重いんです。バッジが重くてつけられない日がありました。実際、バッジは重いんですけど(笑)。日によって、例えば代表戦の日とか総理大臣が替わる日は、その重さが違って感じられる、そんな3年と3ヵ月でした。
田中:選挙区も石川県から東京都に代わり、またゼロからのスタートで選挙を戦わなければいけないっていう気持ちだったんですけど、とにかくそういうことを考えている余裕がないくらいに使命感を感じてやっていました。完全に戦闘モードに入っていましたね。だからこそ、選挙が終わって1年以上経って、ようやく落ち着いて過去を振り返り、この本を書けたのかなと思います。
田中:今は一党員で、まだ公認候補ではありませんし、候補者になれるかどうかもわかりませんが。将来的に(政治家に)戻れたらいいなという思いで頑張っています。
田中:もちろんです。ただ、今は野党再編などいろいろな動きがありますし、江東区では新人ですから、正直、道は険しいと思っています。でも、あきらめずに頑張り続けることで、応援してくださる方にも「良かったな」と思ってもらえるようになれれば、ありがたいなと思います。
田中:美の秘訣(笑)。まったく何にもしていません。ほとんどお化粧もしてませんし。ただ、落選してから美容と健康と、あと精神を強くするために空手を始めまして。半年前から、週に1〜2回通っています。
──著書のタイトル「ロリータ少女、政治家になる。」に入っている“ロリータ”が気になります。本には「ロリータファッション」に目覚めた時期があることが綴られていますが、本当にそんな格好をしていたのでしょうか?
田中:短大生のときにしてました(笑)。当時の写真があれば(著書に)載せたんですけど……。
田中:私の役ですか(笑)。そうですねぇ(と思案顔)。雰囲気的に似ていると思うのは門脇麦さん。何か陰があるような感じで、秘めたものを持っているというか、そんな気がします。でも、理想としては深田恭子さん(笑)。『下妻物語2』じゃないですけど、ロリータファッションで。
田中:そうなったら光栄ですね。でも雰囲気的には門脇さんが1番合っているかなと思います。
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