1994年10月14日生まれ、愛知県出身。2007年ファッション誌「ピチレモン」の専属モデルとしてデビュー。2014年の園子温監督による『TOKYO TRIBE』で、ヒロインに抜擢される。ほかに映画『WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜』、ドラマシリーズ『素敵な選TAXI』、2015年版『LOVE理論』などに出演。
『機動警察パトレイバー』や『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』などで世界の名だたるクリエイターたちを魅了してきた押井守監督による実写映画『東京無国籍少女』。
芸術系の高等専門学校を舞台に、天才芸術家と言われた女子高生の不穏な日々が描かれ、ラスト15分で世界観が一変するサスペンス・スリラーだ。本作で押井監督から指名を受け、堂々たる初主演を飾った清野菜名に撮影裏話や女優としての目標など話を聞いた。
清野:すっごく嬉しかったです。私が得意のアクションシーンもあると聞いたので、自分のやりたいものをちゃんと作りたい、絶対に妥協したくないと思いました。。
清野:それを意識しちゃうと緊張してしまうから、なるべく考えず、監督には近い存在でいてほしいなと思いました。
清野:最初の打ち合わせのときに監督から脚本をもらったら、通常のものと違ってとても薄い冊子でビックリしました! ストーリーが箇条書きで書かれていて、セリフもほとんどなくて。ただ、これを1時間半の映画にしたいからって言われたので、現場に入ると指示されたことをアドリブで柔軟にこなしていかなきゃいけないのかな、と少し不安になりました。でも、現場ではわからないことがあったらすぐに監督に聞けたし、やりやすかったです。
清野:監督の印象は……とにかく、すごく声が小さい方! このくらい(と聞き取れないほどのひそひそ声)。でも、優しくていろいろしゃべってくれたから、たくさん話を聞きながら作り上げることができました。
──本作の原案として、押井守監督が審査員長をつとめたハードボイルドヨコハマ・アクションムービーコンペティション2012で、審査員特別賞を受賞した山岸健太郎監督の同名短編映画がありますが、そちらは見られましたか?
清野:短編の存在は知ってたんですけど、見ると影響されちゃいそうで。先入観なく、何も知らない状態でやりたかったので見ませんでした。
清野:内にこもった役柄なので、現場でも独りでいるようにしました。この役はセリフが少なくて表情や動きで表現するしかないので、細かい部分にも注意が必要でした。監督からはまばたきを少なくするように言われました。まばたき一つでも、心理的な意味あいが違ってくるから、と。監督に指示されてからは目の表情も意識するようになりました。。
清野:開放感もあったんですが、私としてはこのアクションシーンに懸けていたのでプレッシャーのほうが強かったです。監督からは女の子だけど誰よりも強いという殺気を出してほしいと言われました。はじめは変に力んでうまくいかないこともあったけど、徐々に調子が出て全力が出せるようになりました。ネタバレになるので言えない部分もあるのですが、技術的にも難しかったです。これまでの作品とは違い、ピンポイントの場所に蹴りなどを当てないといけないなど難しさもありました。動きを頭で考えながらやるとサマにならないので、体に染み込ませるのが大変でした。
清野:仕事のない日にアクロバットを習っています。やりたいと思ったことはどんどんやっていきたいです。
清野:独学でギターの弾き語りをしてます。ジャスティン・ビーバーやアヴリル・ラヴィーンが好きなんです。日本のアーティストも好きでYUIさんとか、この間カラオケでマネージャーがウルフルズさんの「バンザイ 〜好きでよかった〜」を歌っているのを聞いて、いい曲だなと思ったのでこれから練習したいと思ってます。あ、カラオケもよく行きますよ(笑)。
清野:大きな目標としてハリウッド映画に出演したいと思っています。ミラ・ジョヴォヴィッチさんと共演したいです!『バイオハザード』を見て刺激を受けてアクションを始めたので。対決する役どころよりは、同じチームの仲間という役でいつかミラさんと共演するのが夢です。
清野:もちろん、アクションをやっていきたいです。ただ、演技の勉強も深めていろんなキャラクターの役どころにチャレンジしたいですね。たくさんの現場を経験すればするほど、演技って難しいなと最近感じているんです。以前はそこまであまり考えてなかったと思います。さまざまな経験をして多くのものを見て、引き出しを増やしていきたいです。
清野:衝撃のラスト15分間は、自分が今持っているパワーをすべて注ぎ込みました。今までの邦画になかったようなシーンになっていると思います。壮絶なシーンなので、見ていてテンションも上がると思います。私の中では一番見てほしいシーンです!
(text:入江奈々/photo:持木大助)
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