1998年11月12日生まれ、兵庫県出身。2011年映画『奇跡』で女優デビューを果たすと、『貞子3D』で、石原さとみ演じる鮎川茜の少女時代を務める。その後もコンスタントに映画やドラマに出演し、17年には、本作を含め8本の映画が劇場公開されるなど、一気にブレイクを果たした。
27歳にしてニートの海崎新太(かいざき・あらた/中川大志)が、とある研究の被験者となり、17歳に若返って高校生活を送る青春ラブストーリー『ReLIFE リライフ』。テレビアニメや舞台にもなるなど夜宵草の人気コミックを実写化した本作で、これまでの明るいイメージから一転、海崎のクラスメートでコミュニケーション音痴なヒロイン・日代千鶴(ひしろ・ちづる)を演じた平祐奈。
劇中で印象的な不器用すぎる「ニタリ顔」の作り方や、姉の平愛梨から「眉毛が演技している」とも言われる個性的な眉毛事情、さらに理想の女優像を語った。
平:最初は「27歳が17歳をやり直す?」と疑問に思いました。でも、高校生として新たな人生をやり直す中で、仲間と出会い絆や可愛い恋が生まれて、とてもいい青春ストーリーだと感じました。その中で(中川さんが演じる)27歳の海崎さんが高校生と接していく姿は読んでいて「クスッ」っと笑う部分も多かったですし、面白かったので、この世界観に入れることが嬉しかったです。
平:ですよね。
平:最初の方で(日代をライバル視していた)狩生さんに鞄をとられて、下駄箱で海崎さんに「本人に直接聞かないと分からないこともあるよ」と面と向かってアドバイスされたシーンです。海崎さんのお兄さん目線な感じが日代的にはグッと胸に突き刺さって、一歩踏み出そうと思えた見どころもあるし、胸キュンポイントだと思いました。
平:主要6人のキャラクターでは、(岡崎紗絵さんが演じる)小野屋杏さんが漫画と違う所もありますけど、やはり最後の展開ですね。まだ漫画では描かれていなかったので、私もどうなるか分からなかったですし、公開時期に最終巻が出るので読むのも楽しみです。
平:笑わないし、真逆のキャラクターでした。でも、原作ファンの方も多いと思うので、漫画を何回も読み直して「ヒシロンノート」を作って役作りしました。千鶴さんの性格を書いて漫画をコピーしたものと台本のシーンとを照らし合わせて、感情や手の仕草、表情を確認しましたり、「ニタリ顔」も印象的なので研究しました。
平:監督からは衣装合わせの時に「練習しておいて」と言われたので、家に帰ったら鏡とにらめっこしていましたね。カメラテストの時に演じたら「それでいこう!」と。「ニタリ顔」には段階があって、最初に狩生さんに向かって(笑顔のつもりで)ニタリとするシーンではちょっと左の口角を上げようとか、右からカメラが回ってる時は右の口角を上げるとか、5段階くらい研究しながら作りました。
平:いつもは踊ると楽しくてノリノリになってしまうので、練習中もつい笑顔で監督から「笑顔封印ね」と言われました(笑)。笑わずに踊るのは大変で、ぎこちなくカクカクしてみたり、ワンテンポ遅らせてみたり。でも、忘れるとついちゃんと踊ってしまうので難しかったです(笑)。
平:映画は3回目ですが、その前に中学の2年間は『おはスタ』という朝の番組をやっていたので、13歳の頃から知ってます。
平:大志くんはお芝居では先輩なので、毎回尊敬することがたくさんあります。(本作でも)主演としてみんなを引っ張ってくれるのですごく安心しました。同い年ですが、大人っぽくてしっかりしているので、出会ってからはずっと敬語で話していました。でも、こんなに心を開いてくれたのは今回が初めてかなと思います。大志君は人見知りで、本人は否定していますけど中学の2年間は壁を感じていました。高校生になって『青鬼 ver2.0』、去年『きょうのキラ君』『ReLIFE リライフ』で共演して、撮影の合間にカメラを向けるとコントをしてくれたり、ノリツッコミをしてくれたり、こんなに面白くて明るい人なんだと感じました。
平:それはあると思います。私は人見知りがなくて、学校でも転校してきた子に初日から「誕生日は?」「趣味は?」と全部「?」で話しかけて打ち解けたこともあります。中2の頃に転校してきた子ともそれでずっと親友です。この仕事をしていると人見知りの人が多いので、一方的に質問をして心を開いてもらったり、人が好きなのでそういうのはいつも楽しいです。
平:私の高校生活にはああいうのは全くなかったので、いいなと思います。でも、この作品の1ヵ月半の撮影でみんなとも仲良く過ごせて、私自身も青春の1ページが生まれました。
平:うーん、男女関係になると勇気のいることと思うので……。でも、日代さんはいい意味で天然で、考えると言えないようなこともスパッと言う姿はいいですね。
でも、私だったら言えないと思います。普通に人とコミュニケーションでは何でも話しますけど、恋愛面となると……。
平:あの時は「免許を取ってドライブしたい」と話したら、大志君に「今でもできるじゃん」と突っ込まれて「結婚かな」と(笑)。でも、今考えたら結婚は30歳くらいですかね。姉(平愛梨)を見ているとそうかなと。このお仕事をずっと続けていられたらいいなと思います。役の幅も広げていきたいし、人としても女性としても落ち着いて、凜とした大和撫子のような女性に憧れているので、なれたらいいなと思います。
平:印象が変わるというか、「ピアスを開けたら運命が変わるかもしれない」というような母のルールがたくさんあって、眉毛もそれと同じです。
平:炭酸とコーヒーは20歳まで禁止、髪は染めない、お酒は出産を終えてからなどがあります。
平:みんな守ってますね(笑)。
平:最近、思うようになりました。まぶたの方にも少し毛が生えていますが、要らないと思います。あるとないとでは印象が変わるので、素朴な役ならいいですけどクールビューティーな役ではなくなればいいと思った事があります。でも、約束ですし、あと2年なので、まぁいいかなと。
平:宮沢りえさんです。容姿も生き方も女優としても。14歳くらいからこの世界にいらっしゃって様々な経験をされて、ひとりの女優としても母としても凜とされていて、自分磨きを忘れないのが素晴らしいと思います。どんな時も品があって、お芝居をしていてもどんな角度から見ても美しいですし、憧れの女性です。
(text&photo:中村好伸)
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