2000年1月18日生まれ、北海道出身。12年に女優デビューし、NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』(17年)、『過保護のカホコ』(17年)、『この世界の片隅に』(18年)、『M 愛すべき人がいて』(20年)、『先生を消す方程式。』(20年)など数多くのテレビドラマに出演し、現在は『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』に出演中。映画では『ハローグッバイ』(17年)、『サヨナラまでの30分』(20年)などに出演し、21年には『モルエラニの霧の中』やダブル主演作『藍に響け』などの公開が控えている。
NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』で、芳根京子演じる主人公の娘の友人・山本五月役として注目を集めた女優・久保田紗友。17歳ながらも人物を立体的に表現するだけの理解力が感じられたが、そんな久保田が萩原みのりと共にダブル主演を務めた映画『ハローグッバイ』が公開を迎える。
久保田は「委員長」と呼ばれる優等生ながら、家庭環境から孤独を抱え、誰とも距離を詰めようとしない女子高生・葵を演じた。「自身にはストイックで、周囲には優しくあれる女優さんになりたい」と語った久保田に話を聞いた。
久保田:劇中の葵と私はリアルに同じ年齢だったので、思春期ならではの感情は共感が持てました。たとえば、物事を考え過ぎてしまう部分だったり、あまり自分のことを人に相談できないところとかは、私にも似ているなと思いました。
久保田:菊地監督は、登場人物の関係性を大切にしてくださる方だったので、しっかりリハーサルをしました。その時に(萩原)みのりちゃんや周囲の人との距離感を作れたのは良かったです。私の役柄が孤独を抱えている女の子だったので、あまりみのりちゃんともコミュニケーションをとらず、菊地監督自身も、意図的に私にはあまりアドバイスなどをせず、そのことも寂しさとか孤独な状況を作るうえではよかったです。
久保田:同じ事務所で存在自体は知っていましたが、お互いそれほど話したことはなかったので、葵とはづきの関係性にいかしました。
久保田:普段も周りの人にガツガツ行くタイプでなく大人しいです。でもやっぱり現場での関係性も大事だなって思いました。しっかり時間があれば、コミュニケーションをとっていきたいです。
久保田:もたいさん自身とても気さくな方で、常に休み時間も3人でおしゃべりしていました。商店街のシーンでは、おいしそうなお団子屋さんがあったのですが、もたいさんが走って買いに行ってくださったんです。とても愛に溢れる方でした。
久保田:あまりしなくて、常にはづきと葵、悦子という関係性でいました。でも、もたいさんの姿を追っているだけでも学ぶことはたくさんありました。
久保田:もたいさんの背中を見ているだけで、悦子さんだって伝わってくるぐらいいとおしく思えたり……。背中からにじみ出てくる演技には圧倒されました。
久保田:初めてで緊張したのですが、渡辺真起子さんが「お祭りなんだから楽しまなきゃ」って言ってくださったので「そうかお祭りなんだ」って気が楽になりました。前も後ろも有名な方ばかりで、不思議な感覚でしたが、とても贅沢な時間でした。またもう一回歩きたいと思いました。
久保田:私でいいなら世界に行ってみたいです。そのためには芝居だけではなく、しっかり英語もしゃべれるようにならないといけないですね。
久保田:街中で、役名で呼んでいただいたときは嬉しかったです。でも関西弁をしゃべらなくてはいけない役で、しかも子どもも産んで母親にもなるし、恋人と問題を起こすし……と障害が多い役。当時16歳だったのですが、役柄で出産を経験できたのは誇りに思いました。
久保田:そうですね。すごく撮影が早いので、前のシーンでうまくいかなくても引きずっていられないんです。カメラの台数もめちゃくちゃ多くて、どこから撮られているのかわかりませんでした(笑)。
久保田:現場でお会いする先輩の女優さんたちを見ていると、自分に厳しいけれど、周囲には優しい素敵な人ばかり。私生活もお芝居にもつながると思うので、私も自分にはストイックで、周囲には優しくいられる女優さんになりたいです。
久保田:芝居面でいうと二階堂ふみさんです。あとは現場でご一緒させていただいたとき、中谷美紀さんの立ち振る舞いは素敵だなって思いました。(ドラマ「4号警備」で)父親役をしていただいた北村一輝さんは、本当の父親のように優しく接していただて嬉しかったです。
久保田:高校生活も最後なので、できるだけ友だちと一緒にいるようにしています。放課後もお仕事がないときは、友だちとギリギリまで話をしたり、時間をちゃんと作りたいと思っています。あとは、学生最後の夏休みなので、スキューバダイビングや旅行、バーベキュー、花火にも行きたいです。
(text:磯部正和/photo:小川拓洋)
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