大島美幸、村上知子、黒沢かずこの女性3人組お笑いトリオ。東京NSC4期の同級生として出会い1998年にトリオ結成。数々のバラエティ番組で活躍をしていたが、2014年から村上が産休、大島が妊活のため、それぞれ活動休止し、黒沢が当面一人で活動することを発表。その後、二人が活動を再開し、現在はトリオでの活動を行っている。声優業は2013年8月テレビアニメ「サザエさん」で3人の出演がある。
世界中で人気を博している『きかんしゃトーマス』の劇場版映画最新作『映画 きかんしゃトーマス とびだせ!友情の大冒険』。本作で実験用機関車レキシーとセオ、そして悪役フランキーの日本語吹き替え版声優を務めているのが、結成20年を迎えるお笑いトリオ・森三中だ。
劇中では、『きかんしゃトーマス』の世界観に見事にはまったキャラクターの声を演じている黒沢かずこ(レキシー役)、村上知子(セオ役)、大島美幸(フランキー役)が、作品出演への思いや、コンビの絆などについて語った。
大島:息子が『トーマス』の大ファンで、私もテレビシリーズや映画は大体見ているので、オファーをいただいたときは大げさじゃなく、飛び上がるほど嬉しかったです。
村上:私の娘は4歳なのですが、周りの仲の良い男の子たちが『トーマス』好きで、よく話に出ていたので、テレビアニメを見るようになっていたんです。歌も好きで一緒に歌ったりしていたので、すごく嬉しかったです。
黒沢:うちも上の子も小学校にあがるので……。
大島・村上:あれあれ……なにかの妄想かな。
黒沢:(苦笑い)冗談はさておき、長年愛されている『トーマス』の世界観に入れていただいたというのは嬉しかったです。私たちって出オチみたいな感じで、相撲とかをとっているようなグループなのですが、それがこんな素敵なお仕事をさせていただくなんて、嬉しい半面、大丈夫なのかなという気持ちもありました。
大島:まだ3歳にならない年齢なので、「『トーマス』に出るんだよ」と言っても、ハテナみたいな顔をしていましたね。顔が出ているわけじゃないので、まだわからないと思います。でも今回、一緒に映画館に行こうと思っているので、どんな反応をするか楽しみです。
村上:うちは「セオ役をやるんだよ」と言ったら理解していたみたいなので、私も娘と一緒にこの作品で映画館デビューしたいと思います。
黒沢:長く続く作品で、大先輩たちがたくさんいらっしゃったのですが、初めての私たちにもとても優しく、いろいろなことを教えていただきました。
村上:スタッフさんたちが優しい方ばかりで、決してマイナスなことを仰らないんです。なにかあっても「こういう風にやってみましょうか?」って言ってくださるので、気持ちが落ちずに最後までやることができました。
大島:監督さんから「考えている以上にやっちゃって大丈夫です!」と言われたのですが「考えている以上」がそもそもどのぐらいなのかわからなかったので、すごく難しかったです。前日は緊張して眠れなかったぐらい重圧がかかっていました。これまで(感情表現は)顔で逃げてきたタイプなので(笑)。
大島:私がやらせていただいたフランキーというのは、一応悪役なのですが、真面目で仕事熱心という側面があるキャラクター。悪者なんだけど、心の底はいい奴なんじゃないかという部分のさじ加減が難しかったです。
村上:セオという役を演じたのですが、男の子という設定なので、自分の声がはまるか不安でした。3人のなかでも一番気弱な感じを表現するのは難しかったですね。『トーマス』は友情がテーマで、観ていると感動する部分もあるのですが、レキシーとの掛け合いはとても楽しくて、仲間っていいなと思いました。
黒沢:レキシーは母性が強く、いろいろとやってあげたくなるのですが、そのやり方を知らないという不器用なキャラクター。仲が良い光浦(靖子)さんが普段から「母性の行き場がない」と言っているので、光浦さんをイメージして演じました(笑)。
大島:いろいろなタレントさんや芸人さん、女優さんがいるなか、私たちを選んでいただけたことは、すごくありがたいです。しかもレキシーやセオ、フランキーはプラレールにもなっているキャラクターで、その声を映画でやらせてもらえるなんて、本当に光栄だなと思っています。映画って一生残っていくものなので……。
黒沢:結成1年目にライブをやったのですが、そのときから、将来声のお仕事をやれたらいいなと思っていて、暗転中に3人で声の掛け合いをいれるような演出をしていたんです。そうやっていたことが、まさか20年目でこうして実を結ぶなんて……。すぐには結果が出ませんでしたが、日々の積み重ねで、こうやってお仕事に結びついたのはとても嬉しかったです。
黒沢:お互い良い時期と良くない時期があると思うのですが、そこをうまく支え合えているのかなとは思っています。
村上:こうした会話でも、この話題のときは誰が話す……みたいなものは自然とできてきますね。
大島:もう家族よりも長い付き合いですし、ある意味で家族みたいな感じですね。
村上:家族でありながら、ビジネスパートナーでもあるような。それでいてどこか友だちっぽいところもある不思議な関係ですね。
黒沢:大島、村上の子どもたちの顔も似てきたしね。
村上:そうなんです。よく一緒にいるのですが、性格とか雰囲気が似てきましたね。最近は、顔も似てきたんです(笑)。
大島:体格が似てきましたね。
村上:黒沢さん、最初のころはガリガリでしたからね。
黒沢:2人は天然のガタイの良さで、私は養殖ですからね(笑)。長く一緒にいると似てくるって言いますよね。大島さんところの夫婦も似てきましたよね。
大島:うん、似てきちゃいましたね(笑)。
黒沢:みんなを受け入れたいというレキシーの叫びと、村上さんと一緒に歌っているシーンはぜひ見てほしいです。
村上:セオは最初控えめなのですが、だんだんと自分が主体となっていろいろな行動をとるようになっていく変化を見てほしいです。
大島:トーマスがフランキーたちから逃げるところは、フランキーの立場だと、逃げてほしくないのですが、トーマスファンとしては「頑張って逃げて!」という気持ち。そういったハラハラする部分をぜひ見てほしいです。
(text&photo:磯部正和)
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