1994年3月3日生まれ、埼玉県出身。『誰よりもママを愛す』(06年)でドラマ初出演を果たすと、翌年『Life 天国で君に逢えたら』でスクリーンデビュー。同年、アイドルグループ「9nine」での活動も開始。2009年には『携帯彼氏』で映画初主演、2010年には主演映画『私の優しくない先輩』の主題歌「MajiでKoiする5秒前」でソロ歌手としてもデビューを果たす。2016年より日本テレビ系情報番組『ZIP!』の総合司会に就任するなど、幅広いジャンルで活躍している。
デビュー20周年イヤーに突入した歌手の倉木麻衣をフィーチャーしたdTVオリジナルドラマ『FHIT MUSIC♪ 〜倉木麻衣〜』。本ドラマは、倉木麻衣の楽曲の歌詞や世界観をもとにシナリオを執筆。主人公が直面する運命の分かれ道を、視聴者が選択しながら進んでいくという新しいドラマだ。
そんな本作の主人公・大学4年生の凪子を演じるのが、女優の川島海荷。芝居だけではなく、歌や情報番組の司会を務めるなど幅広い活躍を見せる川島に、作品の見どころや、自身の運命の分岐点などを聞いた。
川島:言葉で聞いたときは「どういうこと?」と理解できなかったのですが、それぞれの選択によって、結末が違うという作り方には、興味を持ちました。
川島:展開によって凪子の心情は変わるのですが、その違いを同時に撮影することは、とても大変でした。それにプラスして、心の葛藤が選択肢になるのですが、どちらにもとれるようにお芝居をする曖昧な感じはとても難しかったです。音楽にのせて短い時間で物語が展開していくので、私も瞬発力を使って演じたような気がします。
川島:人生ってうまくいかないことが多いので、王道系のドラマと思わせておきながら、まったく予想しない展開になるというのは面白いと思います。
川島:そうですね。共感できる部分を探しながら演じるというやり方もありますが、私は結構自分のなかにいれちゃうタイプです。今回の凪子は大学生の役。フワフワしていて楽しい雰囲気は大学生ならではだし、私も大学に通っていたので、その部分で共感はできました。まあ、私の大学時代は、男性2人に挟まれて……みたいな経験はなかったですけれど(笑)。
川島:脚本が秀逸で、裏をかかれる展開が結構ありますよね。その意味で、自分の思い通りになるかは別として、結構すんなり進めていける気がします。ただ進む道によっては衝撃的な展開もあるので、観ている側は最後まで楽しめると思います。
川島:役者さん同士、年齢は微妙に違ったのですが、みなさんとてもフラットにお話ができました。物語の最初から、すでに仲良しという設定だったので、本読みや衣装合わせの段階から、仲良くできたらいいなというスタンスではいました。みなさん、そこまで積極的に話をする人たちではなかったのですが、最初の撮影が、みんなで鍋を囲むシーンだったので、そこで一気に距離が縮まりました。鍋の力ってすごいなと感じました。
川島:大学生って恋愛でのいざこざや、それに派生する友情関係など、いろいろあるじゃないですか。友達の相談に乗ったりしていたことがあるので、そういうことを思い出しました。
川島:意識していなくても曲を耳にしていたので、すごく懐かしいなと感じました。とても長く活躍されているアーティストで、いろいろな世代に刺さる曲がたくさんあるのはすごいなと改めて感じました。
川島:私自身、ドラマ調のミュージックビデオが大好きなので、こうした構成の物語は知的好奇心をくすぐられました。作品に参加できることにワクワクしましたし、倉木さんの曲の世界観のなかに私がいられることが、とても光栄だと思いました。
川島:やっぱり、このお仕事をするかどうかの決断が大きな分岐点ですね。もともとそこまで芸能界に興味があったわけではなく、あるきっかけでお仕事をする機会をいただいたのですが、そのときは本格的に吹奏楽をやっていたので、それをしっかり続けるか、お仕事をするのか、かなり悩みました。
川島:そうですね。中学1年生の後半でしたね。正直どちらも大切で、決められず中途半端な感じになっていたんです。そこで親に怒られて、どちらか決断しなければと思いました。もし部活を選んでいたら、こういうお仕事をしていたかわからなかったですよね。私の性格からして、芸能界のようなキラキラした世界にいることが、すごく不思議に思うことがあります。意外な選択だったな……と。
川島:もともと人前に出ることがあまり好きじゃなかったんです。クラスでも端にいるような感じだったので。このお仕事を始めたとき、周囲は「あの海荷が?」って驚いたと思います。いまはこうして楽しくやらせてもらっていますが、明るくなったのは、この世界に入ってからだと思います。
川島:仕事に限らずプライベートでも、特に「これ」というものを決めずに、いろいろなことにチャレンジしてきたいです。これからまだまだ私にも選択肢はあると思うので、その都度、しっかりチャンスをいかしていきたいです。先が見えない感じって結構好きなんです。「普通なら絶対こっちだろう」というのを、あえて逆をいくあまのじゃく的な性格なので(笑)。
(text&photo:磯部正和)
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