1980年11月18日生まれ、大阪府出身。1995年にV6としてCDデビュー。俳優としてもドラマ、映画で活躍し、2002年に『木更津キャッツアイ』に主演。主なドラマ出演作は『タイガー&ドラゴン』(05年)、『SP』(07年)、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』(14年)、『白い巨塔』(19年)など。映画では『永遠の0』(13年)、『図書館戦』シリーズ(13年、15年)、『海賊とよばれた男』(16年)、『追憶』『関ヶ原』(共に17年)、『散り椿』『来る』(共に18年)など。映画『燃えよ剣』が2021年10月公開予定。
『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』岡田准一インタビュー
アクション作りにも参加、現場を安心させるためのイメージ作り語る
今できることの一歩二歩先を目指しました
2019年に公開された『ザ・ファブル』のシリーズ第2弾『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』が公開される。どんな相手も6秒以内に仕留める伝説の殺し屋“ファブル”を前作に続いて演じるのは岡田准一。これまで数々の出演作で見せてきた身体能力の高さを存分に発揮し、スケールの大きいアクションに挑戦している。
ファブル/佐藤アキラのちょっとはずしたキャラクターにコメディのタッチを盛り込みつつ、今回はドラマの要素も深まり、見応えある第2作に臨んだ心境、ファイトコレオグラファーとしてアクション作りに参加した撮影現場について話を聞いた。
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岡田:僕自身は、そんなに難しく感じたものはなかったです。
岡田:アクションの構成をどういうふうに作っていくかという事にはチャレンジした部分があります。1作目を経たチームだから、一緒に作れたというのはありますね。アクションも準備が大切なんです。
岡田:『SP』の頃から、車の上で戦いたいと言っていたんですが、日本映画では道路交通法違反になるので、いろいろ制約があって。そういう意味では今回、駐車場の敷地内だからできたことも多いんです。
岡田:大きなアクションでもストーリー性があって、それをどう撮りたいか、ということを構築した上で撮っていきました。会話のように、文章がせりふとしてあるようにアクションが行われていくことは、やはり理想だと思いました。
そういうことも監督と相談して、みんなが真剣に考えて、こういうことができる、今、現状でできることの一歩二歩先を目指しました。アクションの枠を広げていけるか、チャレンジできたのは大きかったと思います。
岡田:あれも“アクションにストーリー性をどう持たせるのか”というシーンでした。どういう流れのストーリーがあって、ファブルがどういう形で動きたいのかを話し合いました。
(建物の骨組みの)足場が倒れるシーンで、どの角度まで倒せるのか、安全面を確保できるのかを、アクションチームの皆さんがたくさん検証してくださって、希望を叶えてくださりました。その足場を建ててくださる会社の方々がリハーサルから来てくださったり……とか、そういうところから準備を含めて皆さんがやってくださらないとできないことです。それも含めてチャレンジができました。今までは、現場でパッとできるアクションを求められることが多かったのですが、アクションってそうではないと思うんです。現場で簡単にできないものを、アクションとしてどう作れるか、それがあのシーンでは作れたと思います。
岡田:3つの作品に携わっているような感じがあるんですよね。アクション・シーンはやっぱりちょっとクレイジーな現場になりますし。でも、アクションを作るのであれば、ちゃんとしたストーリーがないと、ただの中身のない箱を作ってるみたいになってしまいます。中身として、堤真一さんが敵役を演じてくださったり、平手友梨奈さんがお芝居でも熱演してくださっています。
『ザ・ファブル』シリーズはやはり敵役ありきなので、僕の役は面白い役というわけではないんです。浮世離れしている役柄でいなければいけないし、リアクションも返せないし、存在自体が変で面白いというのはありますが。だけど、今回映画化した「宇津帆」編では、浮世離れしたところから、ちょっと人間味が出てくるという大事な要素があります。
そういう小さな変化はありますけど、現場は大変というか、難しいというか。様々なアクション・シーンがあり、主軸のストーリーがあり、コメディ要素もあり、その度に現場の空気が変わるので、3本の映画に参加している感じがありました。
岡田:堤さんと会えたシーンはうれしかったです。でも今回は敵役なので、うれしさを押し殺しながら現場にいました(笑)。
岡田:気持ち悪くなればいいな、と思っていました。堤さんの怪演で、見てくださる方に「気持ち悪っ」と思っていただけたら、すごくいいなと思います。役者の目線で見ると、堤さん自身も楽しそうにやっていらっしゃいました。僕としては、とても信頼もしていますし、大事なときに助けてくださる役者さんです。
2作目を作るなら、チャレンジしていきたいと思っていて。ただ2作目が作れるというだけでは僕は喜べませんでした。自分なりのチャレンジだったり、映画製作的なチャレンジが作れたらいいなという中で、皆さんと協力して現場でチャレンジができたんじゃないかなと思える現場でした。
女性から見ても、平手さんが演じるヒナコという存在がいるので、感情移入しやすい作品になるんじゃないかと期待しています。
岡田:とても面白い方で、才能も豊かですし。話しているとすごく面白くて。平手さんはクオリティーが高いものを作らないと満足できない人だと思います。そういう意味でも共感ができる人ですし、今後が面白いなと感じられる、魅力的な方だと思います。
今回は、ヒナコの成長というか、囚われたヒナコの“抜け出す物語”でもあるから。そこに感情移入して見てくれる人が多いんじゃないかと感じています。彼女と堤さんが、間違いなくこの映画のキーパーソンなので、そこをすごく楽しみにしています。
岡田:殺し屋ではないので、あまりないですけど(笑)。
岡田:そうですね。でも、ちょっともっさりしなきゃいけないし。ちょっとだらけさせて、もっさりして、でもしっかり体を動かせる準備をしてという感じでした。
岡田:自分がアクションで求められる特性としては、普通の役者さんだと安全性を踏まえて1日数カットしか撮れないところを、僕は倍以上のカットを撮れる部分だと自負しています。それは経験があったり、危ないところも自分の基準が分かっているので“できる/できない”も含めてジャッジもできます。それが分からないと、やらせられないということもありますよね。
安全面を考えると、どうしても縮小していくわけです。でも、自分が作っているから自分で「やれる」と判断でき、「スピードを上げていきましょう」とかも言えます。Goを出せる人間が僕だと、現場ではわりと信頼があると思うのでやりやすかったですね。
ギリギリをどう攻めるかよりも、そのリミッターをどう外させるか。「大丈夫、怪我しないから」という安心感を与えるようにしないと、現場ではチャレンジに向かえないと思います。そういうイメージづくりはしています。
「あの人、超人だからできるよ」ぐらいのイメージづくりをすれば、現場の方々が安心してチャレンジしてくださいます。
岡田:今のところのはないです。「怖いな」とか「危ないな」と思ったことはありません。
もちろん、安全には細心の注意を払っています。アクション監督は安全面をすごく意識していますし、変なところで滑って転ばない限りは、怪我しないように安全を確保してくださっています。そういう意味では、十何メートルの高さで足場をピョンピョン飛び越えることもやりましたけど、安全帯を付けているので、滑ってもブランってぶら下がるぐらいです。
安全は考えられて撮影をしてるので、すり傷程度で怪我をしたことはないです。
(text:冨永由紀)
『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』は6月18日より公開。
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