下元史朗、烏丸せつこW主演の映画『なん・なんだ』が2022年1月15日より公開される。今回、予告編が公開された。
・40年連れ添うも昏睡状態になった妻の浮気相手を探す!? 映画『なん・なんだ』22年1月公開
高橋伴明監督のコメントも公開「これは”赦し”の映画なのだろうか」
結婚してもうすぐ40年になる三郎と美智子。ある日、文学講座に行くと出かけた美智子が交通事故に合い昏睡状態に。途方に暮れる中、美智子の趣味だった残されたカメラを現像してみると見知らぬ男の姿が映っていた。困惑した三郎は娘の知美と共に、浮気相手探しの旅を始める――。
メガホンを取るのは、東京国際映画祭で前作『テイクオーバーゾーン』(19年)が高く評価された山嵜晋平。10年ほど前、自殺しようとしていたおじいさんを止めた経験から、老いた人間の残された時間の生き方についていつか描きたいと考えるようになった、という監督の思いが一本の映画として結実した。
今回公開された予告編は、妻である美智子が事故に遭い夫・三郎が病院へ走るシーンから始まる。カメラの中に残された見知らぬ男の姿を発見し、「誰なんだよこいつは!」と叫ぶ三郎。美智子の浮気相手とは一体どのような男なのか、三郎や家族がどのような結末を迎えるのかが気になる予告映像になっている。
全編を支える柱である夫の三郎の哀歓を見事に演じきるのは、『痛くない死に方』(20年)での好演が記憶に新しい下元。ピンク映画史上の最高傑作『襲られた女』(81年/高橋伴明)など数々の業績を残してきた名優が、妻への不審に心を揺らす男の哀しみを見せてくれる。
妻・美智子には、『四季・奈津子』(80年)で日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞し、近年は連続テレビ小説『スカーレット』でも、その存在感を確かなものにした烏丸。本作ではW主演として、長年連れ添った妻の部分と女である部分を見事に演じきっている。娘役に『岬の兄妹』(19年)にて、高崎映画祭最優秀新進女優賞を受賞した和田光沙。
さらに脇を固めるのは、喉頭癌手術で声帯を失うも、『バット・オンリー・ラヴ』(16年)で監督、主演復帰を果たした佐野和宏。日本映画の全盛期から現在まで役者人生を貫く名女優、三島ゆり子。まさに実力派俳優がそろって、若手監督の新しい一歩を支える。
また、予告編と共に、本作に寄せられたコメントも公開された。高橋伴明監督は、本作について「ばらばらの家族、なのに確り繋がっている家族。これは“赦し”の映画なのだろうか。だとしたら、赦しが孕む残酷さに泣けるのかもしれない」とコメント。本編を見て、高橋監督が感じた“赦し”とはなんなのかをぜひ確かめたい。
『なん・なんだ』は、2022年1月15日より全国順次公開される。
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