矢野顕子の楽曲をモチーフに「愛」と「人生」を描いた人間ドラマ
矢野顕子の同名楽曲をモチーフに「愛」と「人生」を描いた人間ドラマ『LOVE LIFE』が、2022年秋に全国公開されることとなった。これに先駆けて特報映像が公開された。
物語の着想のきっかけとなったのは、ミュージシャン・矢野顕子の同名楽曲「LOVE LIFE」。同曲は1991年に矢野がニューヨーク移住後に発表した初のアルバム「LOVE LIFE」に収録された隠れた名曲であり、静謐なピアノ音と、濁りのない透き通った歌声が聞く者を甘美な陶酔感とともに優しく包摂する。
『淵に立つ』(16年)『本気のしるし』(20年)などで知られる深田晃司監督は、「ひとつとして、同じ形をした愛は無い」のだということを歌ったこの深遠なる名曲を、一組の夫婦の物語として完成させた。深田監督にとって、楽曲の映画化は初の試みとなる。
本作品で主人公・妙子を演じたのは、深田組初参加となる木村文乃。近年、ヒット映画『ザ・ファブル』シリーズや大河ドラマ『麒麟がくる』、連続ドラマ『七人の秘書』など多くのテレビドラマ、映画の話題作に多数出演し、幅広い役柄を演じている。
突然訪れた悲しい出来事によって、家族の平穏が壊れ、それまでの日常が瓦解していく中で、孤独を抱えながら「愛」と「生」に向き合う妙子。木村は妙子の、嵐の前の静けさが孕む寧静な佇まいと爆発しそうな激情を、自分の人生を全て肥やしに表現している。
本作品について木村は「余計についてしまったものを全部そぎ落として、これまでとは違う道へひたむきに進みたいと思った時に『LOVE LIFE』とのご縁を頂きました」と特別な思いを寄せる。
深田監督も木村について「初めてのお仕事でしたが、決して簡単ではない役をリハーサルから一緒に作り上げることができたのは私にとっても大切な時間となりました。一本芯の通った木村さんの強さをこの作品で皆さんにも感じ取って頂けるのではないかと思います」と語る。
矢野顕子の美しい歌声から始まる特報では、幸せそうな毎日を送る妙子の姿に、突如として不穏な鐘の音が重なる。そして駆け出す妙子の先には何が訪れるのか?
最後に妙子がつぶやく「私、一度彼を見捨てているの」という意味は? 謎が残る終わり方に、物語の行く末について期待が広がる。
『LOVE LIFE』は2022年秋に全国公開される。
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