ミュージシャン月見ゆべしとマネージャーの信太、“持たざる”2人の激苦な愛と青春のラプソディ『辻占恋慕』が5月21日より全国順次公開される。今回、特報映像が公開された。
・母親に「わがままを言わないところ」を褒められて育った女、わがままを言いたい男との関係を断ち切れない…
鬼才・大野大輔監督の最新作は激苦な愛と青春の物語
本作は、TAMA NEW WAVEでグランプリ他3冠に輝いた傑作『ウルフなシッシー』(18年)やYouTubeドラマから発展した怪作『アストラル・アブノーマル鈴木さん』(19年)など、不器用で一筋縄ではないキャラクターたちの日常と“ジワる”人間臭さを照射し、心に刺さる台詞の数々と骨太な構成でファンを獲得し続けている鬼才・大野大輔監督の最新作。平成から令和へと変わりゆく時代を生きる”持たざる者“たちの激苦な愛と青春を描く。
ロックデュオ「チカチーロンズ」のボーカル・信太はある日の対バンライブでギターの直也にドタキャンを食らわされる。路頭に迷う信太に救いの手を差し伸べたのはシンガーソングライターの月見ゆべしだった。売れない、金ない、時間ない、三十路同士の二人は共鳴し、やがて信太はゆべしのマネージャー、そして恋人となる。しかしメジャーに進出させたい信太と自分のスタイルを頑なに曲げないゆべしの溝は日に日に深まっていくばかりで…。
鳴かず飛ばずのシンガーソングライター、月見ゆべしを演じたのは、映画やドラマ、舞台と幅広く活躍する俳優・早織。それまでギターを持ったことがなかったものの、今回の出演にあたり、劇中歌を手掛けた西山小雨のサポートを受けながら練習を重ね、撮影時には吹き替えなしで演奏できるまでに上達した。
夢を捨ててゆべしを支えるマネージャーとなる信太役には、大野大輔監督自ら出演。その他、『恋せぬふたり』の濱正悟、元AKB48の加藤玲奈、『全裸監督』の川上なな実、ミスiD出身のひらく、『本気のしるし』の福永朱梨、『街の上で』(21年)の小竹原晋などが脇を固める。
今回、本作の特報映像が公開された。「30歳、同い年の二人。」というテロップと将来への漠然とした不安を語るゆべしのショットから始まる映像は、西山小雨が手掛けた「雨の日」にのせて、ゆべしと信太の“青春の終わり”がつづられていく。
さらに、特報と共に公開されたティザービジュアルには「すべてのアーティストに捧ぐ―――うるせえ馬鹿野郎。」という挑発的なコピーと共に、主題曲となった「辻占恋慕」の歌詞をプリント。肥大した自意識と問題山積の現実の狭間でもがき苦しむ自称アーティストたちが、言い訳の効かない30歳を迎え、何を決断し、どのような道をたどるのか? その答えは、劇場でたしかめよう。
『辻占恋慕』は5月21日より全国順次公開される。
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