『哀しき獣』の撮影監督が主人公の靄がかかった記憶を見事に映像化
韓国興行収入ランキング初登場No1ヒットとなったSFアクション『スピリットウォーカー』が、4月1日より日本公開される。今回、主人公が突然の入れ替わりに翻弄される本編抜粋の特別映像が公開された。
・俺は誰なんだ? なぜ戦っている? 12時間ごとに違う人間の体に入れ替わる男の正体は!?
「本作品は私がここ数年見た中で最も革新的で予測不能なアクションを備えた刺激的で素晴らしい作品です。ハリウッドでこの独創的な作品をリメイクできるのがとても楽しみです」
そう語るのは『トランスフォーマー』シリーズなどで知られるプロデューサーのロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ。世界中で数々の映画祭に招待され「革新的なSFアクション!」として話題になった本作品は、早くも彼の手によるハリウッド・リメイクが決定。その続報に注目が集まっている。
主演を務めるのは、大ヒット作『犯罪都市』(17年)でマ・ドンソク相手に真っ向勝負の悪役を務めたほか、実話を基に高い評価を獲得した『国選弁護人ユン・ジンウォン』(15年)『マルモイ ことばあつめ』(19年)などで知られる演技派俳優ユン・ゲサン。本作品では記憶を失い12時間毎に他人の体をさまよう謎の男という難しい役柄を、その卓越した演技力で体現しつつ、『犯罪都市』以上にハードなアクションに挑戦している。
共演には記録的ヒットとなったアクションコメディ『LUCK-KEY/ラッキー』(16年)のイム・ジヨン、『悪人伝』(19年)などのベテラン、ユ・スンモクら韓国映画界を代表する面々が集結。今ますます世界を席巻し続ける韓国映画に誕生した傑作を彩っている。
今回到着した本編映像は、ユン演じる主人公がいるマンションの一室が徐々に広がりカフェへと変貌していくという、主人公が違う人間の身体に入れ替わる決定的な瞬間を収めた衝撃のシーンだ。
まるでクリストファー・ノーラン監督の『インセプション』(10年)!? 状況がつかめず困惑する主人公は、自分の知らない過去の記憶のフラッシュバックに顔を歪ませる。果たして自分は何者なのか? なぜ違う人間の身体に入れ替っているのか? そのヒントがこの映像の中に?
制作陣は、12時間ごとに体が変わる主人公の変化を観客が視覚的に理解できるように心血を注いだ。主人公の体が急に他人に入れ替わることで、目の前の空間までもが瞬時に変わるシーンの撮影には、奇抜な設定を理解しやすく見せるためにモーションコントロールカメラを選択。そのユニークな空間演出が、本作品の没入感を一層高めること間違いない。
さらに、主人公が少しずつ失われた記憶を取り戻す過程を、現実でありながら幻想を見ているかのように表現するために薄型の新しいレンズを採用。『チェイサー』(08年)『哀しき獣』(10年)でアクション撮影に定評のある撮影監督のイ・ソンジェは、カメラの焦点と俳優たちの動きを活用して、主人公の靄がかかった記憶を視覚的に見せることに成功した。
監督は「記憶を失った主人公が経験する過去が現在と同じように見えてはいけないと思った。これらは過去の韓国映画では見られなかった独特なシーンになるだろう」と語っている。
『スピリットウォーカー』は4月1日より劇場公開される。
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