楽屋にコッポラやデニーロが…『ドライブ・マイ・カー』監督&出演者がアカデミー賞授賞式を語る
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アンソニー・ホプキンスと握手し、ジェーン・カンピオンにイジられる!?
西島秀俊主演、村上春樹の短編を映画化した濱口竜介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』が、映画賞の最高峰と謳われるアカデミー賞にて国際長編映画賞を受賞した。今回、受賞後に行われた凱旋舞台挨拶イベントのオフィシャル映像が公開された。
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第94回アカデミー賞で日本映画としては史上初となる作品賞、脚色賞にノミネートされ、国際長編映画賞を受賞した映画『ドライブ・マイ・カー』。その快挙を祝す凱旋舞台挨拶が4月5日、TOHOシネマズ日比谷で行われ、主演の西島秀俊、共演の三浦透子、岡田将生、霧島れいか、そして濱口竜介監督が登壇した。
日本映画が米アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞するのは、滝田洋二郎監督『おくりびと』(08年)以来13年ぶりの快挙。受賞の瞬間の状況を問われた濱口監督は「頭の中が真っ白というのはこういうことかと……。スピーチも出来るだけ短くしたいと思って英語で始めたら冒頭部分で終わってしまって。サンキューを言うのが早すぎた」と照れながら舞台裏を回想した。
現地で受賞の瞬間を見届けたのは、西島、岡田、霧島の3人。
「晴れがましい思いで受賞の瞬間を見ていました」という西島は、「監督のスピーチも凄いプレッシャーだろうなと思ったけれど、英語で全部やられていたので、会場の隅々まで監督の気持ちが伝わるのを感じました」と感激。
岡田は「体が勝手に監督の方に動いて抱きつきに行っていた。ウルっときた」と感動。
霧島も「抱き合う皆さんの後ろの方でピョンピョン跳ねて喜ぶのが精いっぱいでした」と思い出し笑い。
また、日本で受賞の瞬間を見届けた三浦は「私自身も周りも感動。素敵な時間を経験させてもらいました」と喜んだ。
授賞式にはハリウッドを代表する映画人がズラリ。西島は「アンソニー・ホプキンスから『おめでとう』と握手をしてもらって、一緒に自撮りしてもらいました。アカデミー賞はお互いを称え合う場で不思議と緊張せず、楽しく参加できました」とレジェンド俳優とのツーショットに喜色満面だった。
そんな西島から「(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』で監督賞を受賞した)ジェーン・カンピオンから“バッドボ~イ!”と言われていた」と指摘されたのは岡田で、当の岡田は「もう“そうですね!”みたいな」と笑いつつ「作品を見た上で仰ってくれているのが嬉しかった」と名監督のイジリを喜んでいた。
濱口監督も「楽屋裏には出番を待つフランシス・F・コッポラ監督、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノがいたりして。どこを歩いても伝説的人物がいる。この世界は何なのか? と思った」と大物勢目撃に混乱していた。
三浦透子、オスカー像手に「そんなに重くない…」
日本では興行収入10億円を突破。この吉報に濱口監督は「自分の作った映画が10億円を突破するとは思わず……。すべてはお客様のお陰」と本作品を愛する観客の面々に感謝。
西島も「ロングランで映画が長く上映されるのは一番嬉しいこと。この作品は時間をかけてゆっくりと伝わる映画だと思うので、ゆっくりゆっくりと見に来てくださっているのは幸せなこと。スタッフの一人として感謝しています」と頭を下げた。
ステージには、受賞トロフィーであるオスカー像も登場。濱口監督や西島が「持ってみると実際は重い」と口々に重量について言及する中で、登壇者の中で唯一オスカー像を手に取っていない三浦が壇上でその感触を確かめることに。
緊張の面持ちでオスカー像を手にした三浦は「重い、重いと言われたけれど……そんなに重くない」とコメントし、場内爆笑。濱口監督からは「それは三浦さんの筋力がメチャクチャあるからかも!」と謎の誉め言葉も飛び出していた。
満席の観客を前にした凱旋舞台挨拶もあっという間に終了の時間に。
濱口監督は「一人一人に浸透していくような映画です。これからも時間をかけてゆっくりと広がっていくと嬉しい」とさらなる広がりに期待を込めた。
主演の西島は「この作品の現場は素晴らしい現場でした。スタッフ・キャストがお互いを尊敬し合い、時間をかけて作った映画です。戻れることならば戻りたいくらい素晴らしい現場でした!」と愛着を口にし「映画は観客の皆さんに見てもらって完成します。この映画こそ、観客の皆さんに育てられている映画だと思います。心から感謝しています!」と万感の思いで締めの挨拶をしていた。
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