俳優の田中圭が、新作映画『ハウ』で主人公を演じることが分かった。俳優犬との初の本格的演技にチャレンジする。
田中圭「生まれた時から実家に犬がいた生活で、犬は一番身近にいた存在」
本作は、脚本家の斉藤ひろしが原作・脚本を務めた、人と犬の絆を描く感動作。監督は『ゼロの焦点』(09年)や『のぼうの城』(12年)などで日本アカデミー賞監督賞を受賞した犬童一心。
田中が演じるのは、主人公の民夫。婚約者にあっさりフラれ、人生最悪な時を迎え途方に暮れるちょっぴり気弱な青年を演じる。
もう1匹の主人公・ハウを演じるのは、本作で初演技となる俳優犬のベック。民夫と運命の出会いを果たし、優しく寄り添い、そっと支えるかけがえのない存在になっていくワンと鳴けない犬を好演する。
ベックを指導したのは、『南極物語』(83年)、『ハチ公物語』(87年)、『クイール』(04年)、『犬と私の10の約束』(08年)など数々の名だたる犬映画のドックトレーナーとして活躍し続けている宮忠臣。ベックは本作のために宮がトレーニングを行い、監督をも唸らす最高な演技を披露したという。
解禁された特報には、ハウと民夫が過ごした優しくて愛おしい時間がふんだんに描かれている。遊歩道でハウに飛びつかれ顔をなめられ、玄関をあければお出迎え、バスタブでは豪快に水飛沫をかけられるなど、つい笑顔になってしまう最高に幸せなハウと民夫の様子が次々と現れる。一転、「ずっと一緒だと思ってた」という幸せな瞬間とは逆説的な言葉とともに、民夫の泣き顔が映し出され、突然の別れを予感させるシーンに変わる。ハウと民夫に何が待ち受けているのか…。特報の最後で描かれる「もう一度、君に会いたい」という言葉の意味とは…?
プロデューサーの小池賢太郎は、田中の起用理由について「自然体で親しみやすい温厚な雰囲気が、主人公の民夫の心優しいキャラクター性と重なり、ハウの本質、根幹ともつながるところがあると思いました」と語り、現場では「撮影での田中さんとベックの雰囲気は、まるで、昔から一緒にいるような感じで、どこか、コンビとして、ほほ笑ましく思えるところがあり、温かい時間の流れを感じることができました」と田中とベックの相性の良さに言及した。
本格的に犬と共演するのはほぼ初めてだという田中は「僕は生まれた時から実家に犬がいた生活で、犬は一番身近にいた存在なので、(今回の作品は)嬉しかったです」と喜びをあらわに。俳優犬・ベックと共演したことについて「ベックは無邪気なんです(笑)。しかも色も真っ白で、ピュアさみたいなものに本当に癒されました。撮影中は、心が通う瞬間があるような気がしていましたし、元気な子犬なので、向こうが、僕のことを慕って、頼りにしてくれる感覚を味わうことができました。この作品は、大切なペットがいる方は特に共感できるところがたくさんあると思います」と振り返った。
続けて「劇中のハウは本当に健気で純粋で愛がある存在です。きっとこれから作品を見てくださる方は『素敵だなぁ』と思うだろうし、ペットを飼っている方は自分の大切な存在にリンクすると思います。ペットは、ペットという感覚ではなく、その人にとって大切な相棒でもありパートナーでもあり、本当にかけがえのない存在だと思います。逆にその子にとっても飼い主はかけがえのない存在になれる。性別とか種類とかは関係なく、お互いの“思い”でつながっていられるような、そんな温かい部分も描いたお話しだと思うので、そこにも注目して欲しいなと思います!」と語った。
『ハウ』は8月19日より全国公開。
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