アカデミー賞、サンダンス映画祭ほか各主要映画祭にて賞賛された感動のドキュメンタリー『83歳のやさしいスパイ』が7月6日にDVDリリースされる。発売に先立ち、予告編が公開された。
・コロナ禍で面会もままならず…90代両親を娘が追う、愛に満ちたドキュメンタリー
創作映画のようなドキュメンタリーに辛口映画批評サイトも思わず高評価
高齢男性1名募集。この新聞広告を見て、探偵事務所を訪れた83歳の男性セルヒオ。無事面接を通過した彼に課された任務は、老人ホームへの潜入。ある依頼者が、自分の母親が施設内で虐待を受けているのでは?という疑念を抱き、聖フランシスコ特養ホームを捜査して欲しいという依頼を出したのだ。
携帯電話の扱いさえ不慣れなセルヒオが、メガネ型の隠しカメラを駆使し暗号を使っての調査に乗り出すのだが、気がつけば彼の人の良さが幸いし、入居者たちの良き相談相手になってしまう。果たしてセルヒオは無事に任務をやり遂げる事が出来るのか?
驚くことに、本作舞台の老人ホーム、出演者、課された任務は全て実在のもの。舞台となった聖フランシスコ特養ホームの許諾を得て、この老人ホームで内部調査を行うセルヒオが、スパイである事を実際の入居者には明かさずに3ヵ月間の撮影を実施。フィクションなのか? ノンフィクションなのか? 見ていると不思議な感覚に陥る、まるで創作映画のようなドキュメンタリー映画だ。
83歳のスパイが老人ホームに潜入捜査。そんなアクションとは無縁のスパイ映画が公開されるや否や、各国が賞賛。第93回アカデミー賞では長編ドキュメンタリー賞ノミネート、サンダンス映画祭では審査員大賞ノミネート、サン・セバスティアン国際映画祭では最優秀ヨーロッパ映画観客賞受賞ほか、世界15の主要映画祭での受賞&ノミネートに加え、辛口映画批評サイト「ロッテン・トマト」で満足度95%の高評価を獲得した。
本作について、女優・ユニセフ親善大使の黒柳徹子は「面白さと同時に、老人たちの孤独、また楽観的な面を映し出す。老人ホーム映画の多い中で、ユニークさは、特別!」とコメント。劇作家・演出家・俳優の渡辺えりは、「コロナ禍の介護施設で暮らす両親に会いに行くと、子どものような涙を流して、私を母親を、見るように見つめるのだ」とそれぞれコメントを寄せている。
『83歳のやさしいスパイ』は7月6日にDVDリリース。
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