太宰治の名著「斜陽」執筆75周年を記念した『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』の予告編を紹介する。
・田中裕子と尾野真千子、失踪した夫の帰りを待つ女性を熱演…苦しくなるほどの愛が見る者の心を激しく揺さぶる
常識から外れ自由に生きる男と、強く真っ直ぐに生きる女が出会う“恋と革命の物語”
「人間は恋と革命のために生まれてきた」——太宰治の名言が刻まれ、今もなお若い読者を獲得し読み継がれている「斜陽」は、戦後の日本を舞台に没落貴族の娘かず子と彼女が思いを寄せる売れっ子作家との“恋と革命の物語”。今回、「斜陽」執筆75周年を記念して映画化された本作では、ヒロインのかず子を宮本茉由、彼女が思いを寄せる売れっ子作家を安藤政信が演じる。
「斜陽」に刻まれた太宰治の名言で幕をあける予告編は、売れっ子作家、上原(安藤)がヒロインのかず子(宮本)にいきなり接吻する衝撃のモノクロの映像で幕を開け、「鳩のごとく素直に、蛇のごとく慧(さと)かれ、というイエスの言葉を思い出し、ある決心をした」と東京へと向かうかず子の姿が映し出される。
終戦を迎えた日本は新たな価値観で生き抜かねばならない時代を迎えていた。住み慣れた土地を離れ、激動の時代を懸命に生き抜くことを決意したかず子は、太宰自身が投影された上原に思いを寄せている。
「俺には女房も子どももいるんだぜ」という男に、「私の生きがいはあなたを愛して子どもを産むことなの」と応じるかず子ににじむのは、新たな価値観で生き抜くと決めた強い意志。混沌とした時代に、常識から外れ自由に生きる男と、強く真っ直ぐに生きる女が出会う“恋と革命の物語”は、どんな展開を迎えるのか、期待が高まる内容となっている。
また、予告編では豪華共演者たちも紹介。没落貴族の母・都貴子に水野真紀、貴族の血に抗いながら麻薬と酒に逃げ破滅していく弟・直治を奥野壮、上原行きつけの酒場の女将に萬田久子、都貴子を診察する三宅医師に柄本明と実力派俳優が脇を固めている。
屏風と障子、畳の上には絨毯がひかれた部屋で、かず子が上原と身を寄せ合う許されぬ逢瀬を捉えたポスタービジュアルからも、本作の空気が伝わってくる。
・『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』のポスタービジュアルはこちら
『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』は10月28日よりTOHOシネマズ甲府シアターセントラルBe館にて先行公開、11月4日より全国公開。
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