西島秀俊、北野武ワールド全開の『首』は「他の監督では感じることのできない世界観」戦国史の常識をぶっ壊す衝撃作の本予告公開
信長の跡目をめぐる死闘の果てに待ち受けているものとは?
北野武監督の最新作にして構想に30年を費やした戦国スペクタル超大作『首』より、キレ味抜群のバイオレンスとユーモアを盛り込んだ北野ワールド全開の本予告を紹介する。
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北野監督が初期の代表作の1本『ソナチネ』(93年)と同時期に構想していた本作は、巨匠・黒澤明が生前「北野くんがこれを撮れば、『七人の侍』(54年)と並ぶ傑作が生まれるはず」と期待していた念願の企画の映画化。“本能寺の変”を、戦国武将や忍、芸人や百姓といった多彩な人物の野望や裏切り、運命と共に描き出す。
キャストには豪華&異色の顔ぶれが集結。北野自らが“本能寺の変”を策略する羽柴秀吉、西島秀俊が織田信長に複雑な感情を抱く明智光秀を演じる。さらに加瀬亮が狂乱の天下人・信長を怪演、浅野忠信と大森南朋が秀吉を支える軍師・黒田官兵衛と弟の羽柴秀長をユーモアたっぷりに演じる。秀吉に憧れる百姓・難波茂助には、北野組初参戦の中村獅童。他に木村祐一、遠藤憲一、桐谷健太、小林薫、岸部一徳らが歴史上の重要人物を演じる。
今回紹介する本予告は、野ざらしにされた屍があまた転がっている戦場、燃え上がる本能寺が映し出されて始まる。大義も情けもない狂乱の戦国の世を生きる織田信長(加瀬)、羽柴秀吉(北野)、徳川家康(小林)、明智光秀(西島)ら武将たち。そして忍、芸人、百姓…。それぞれの野望と欲望、裏切りと策略が入り乱れるさまが鮮烈に描かれている。
さらに、荒木村重(遠藤)、難波茂助(中村)、曽呂利新左衛門(木村)、羽柴秀長(大森)、黒田官兵衛(浅野)、千利休(岸部)といった日本映画界を代表する錚々たる俳優陣も登場。燃え上がる本能寺、血肉飛び散る“山崎の戦い”。信長の跡目をめぐる死闘の果てに待ち受けているものとは? 北野作品随一のスケール感とド迫力の映像に、血がたぎること間違いなし。
本ポスターには、狂気をまとう天下人・織田信長を中心に、“本能寺の変”を策略する羽柴秀吉、織田信長に複雑な感情を抱く明智光秀をはじめ、徳川家康、秀吉を支える軍師・黒田官兵衛、秀吉の弟の羽柴秀長、秀吉に憧れる百姓・難波茂助、徳川家康、千利休らが並ぶ。狂乱の戦国の世を生きる曲者たちの鋭い眼光には、強い覚悟、野望、欲望が感じられる。さらに、「狂ってやがる。」というキャッチコピーが、人間の奥底に眠る計り知れないおぞましさ際立たせており、強烈な印象を与えるビジュアルに仕上がっている。
明智光秀を演じた西島は、本作の台本を読んで独特の世界観を感じたという。「生きるか死ぬかの毎日で、首だけになってしまえば、地位も名誉も何もないという無常観。死と隣り合わせの日々の中、滑稽なことと笑った直後に悲惨なことが起きたり…他の監督では感じることのできない、北野監督ならではの世界観があった」と語る。
織田信長を演じた加瀬は、「北野監督は色々な戦いを経てトップに立った方。その中で色々を感じたことをあらゆるキャラクターに散りばめていて、それぞれの武将たちには監督の人生とも重ねられると思った」と分析する。
また、『Dolls』(02年)以来の北野組参加となる西島は、「急遽追加になったシーンで大掛かりなセットを組んだのに1カットで終わったことがあった。準備にいくらかけても『ここは撮り切った、もう大丈夫』という判断、切り替えは当初と変わらない。今回も直前で追加になった大掛かりなシーンがあって、すごい労をかけたのですが、ヒキのカットを撮ってすぐ終わってしまう。そういったところに監督の美学を感じたし、ずっと変わっていないと感じた」と、北野監督の変わらないスタイルを指摘。
一方、『アウトレイジ』シリーズに出演した加瀬は、「今までは助監督を通じて演出を受けていたが、今回は北野監督が直接現場に来て、一言ふた言おっしゃってくれることが多く、丁寧な演出を多く受けた感じがした」と、以前とは違うきめ細やかな演出を受けたという。
「すぐ本番に行くという恐怖がある」と振り返るのは大森。何もするなという空気を感じながらも、役者として何もしないわけにもいかない。「一度、どこまで許されるのか、北野監督との気配でせめぎ合うというか…でもこれは本当に怖い。よっぽどのことがないと北野監督は『もう1回』っておっしゃらないんですよ。何回も同じことをやるのも大変ですが、1回しかできないという緊張感。これもすごく感じました」と北野組独特の緊張感を明かす。
『首』は11月23日より全国公開。
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