役所広司は「作品が終わると一晩で顔が変わる」“上品で美しい”と話題の妻・橋本さえ子が明かす家での姿とは?
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撮影から帰宅した夫は「目がこっちにもあっちにもついている感じがして…」
名匠ヴィム・ヴェンダースが、長年リスペクトしてやまない役所広司を主演に迎え、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた映画『PERFECT DAYS』。本作より、役所の妻・橋本さえ子、ヴェンダース監督の妻ドナータ・ヴェンダース、さらにプロデュースを担当した柳井康治のインタビュー動画を紹介する。
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ヴェンダース監督が、日本の公共トイレのなかに「small sanctuaries of peace and dignity(平穏と高貴さをあわせもった、ささやかで神聖な場所)」を見出し、清掃員の平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追いながら紡いた本作は、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことを皮切りに、第50回テルライド映画祭、第48回トロント国際映画祭、第71回サンセバスチャン映画祭、第60回台北金馬映画祭と名だたる映画祭に招待された。また、第36回東京国際映画祭では、オープニング作品として大きな話題となり、米国アカデミー賞国際長編映画賞・日本代表としてノミネートされ、受賞への期待が高まる。
この度、主人公・平山を演じてカンヌ映画祭で最優秀男優賞を受賞した役所の妻・橋本さえ子と、ベンダース監督の妻ドナータ・ヴェンダースがインタビューに応じ、本作を作り上げた夫に対して率直な気持ちを語った。
橋本さえ子は、端々に役所のつぶやきを織り交ぜて、俳優としての役所の自宅での様子などを語る。本作はドキュメンタリーのように撮影されたが、その平山の生活をシンプルに追った撮影から帰宅した役所について、「目がこっちにもあっちにもついている感じがしてー普通とは違う神経の使い方だったんだと思う」と当時を振り返る。
撮影前に役所は「俺、平山じゃないからなあ」とふと呟いたと明かすが、毎日のようにツナギを着てすごしたり、庭を掃除したりと「なんとなく気分をそっちの方向に向ける」役作りをしていたという。そして迎えた撮影期間について「みんなの気持ちが一つになって、奇跡的な巡り合い」があったと振り返った。最後に家でもその役のままなのか、という問いに対し、自宅での飾らない役所の様子を披露。
「(撮影が終わり休みになると)ボワッとした顔になるので、『あれ?』って思う(笑)。昨日までキリッとしてたのに、なんで今朝起きたらこんな顔になっちゃってるの?ということはあります」と明かすなど、役所の魅力を存分垣間見ることができるインタビューとなった。
一方、「長編映画としては、これ以上ヴィムらしい映画はない」と言い切るのは、自らも写真家として活躍しているドナータ・ヴェンダースだ。長編映画を撮るときは、常にプロダクション側の都合を優先してきたというヴィム。結婚して以来30年間、夫の仕事を間近で見てきたドナータは、撮影の都合で、エンディングを最初に撮影する方法に対して、「ヴィム本来のやり方ではない」と語る。
そんな中、アーティストとしてヴィム作家性を最大限に尊重して製作に望んだ日本のスタッフに対し、「あなたが最も手腕を発揮できる方法こそがベストな方法です」と言ってくれたからこそ、このような傑作が生まれたのです」と、最大限の感謝の意を示した。
その他、インタビューでは長年のキャリアを誇り、世界的に確固たる地位を築いたヴェンダースの「映画全体を絵画として見る」ということについて、また主人公の平山の細かい点がヴィムに似ているということ、またプロデュースの高崎卓馬から受けた、愛と献身的な仕事ぶりに対して「ヴィムもインスピレーションを受けていた」ことなど、いちばん近くで見つめている妻だからこその解像度で、本作の舞台裏を語っている。
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また、プロデュースを担当した柳井康治は、インタビューでトイレから映画に至った経緯を説明。「トイレのプロジェクトをやる前に、清掃がとても大事なことを半分、義務感で」考えていると語り、「形で示す」ことが必要だと思っていたと語る。
プロジェクトが始まり、ヴェンダースと話す中で「すっと」腹落ちしたことを明かし、自分の気持ちに気付かされて「すごい嬉しかった」という。ヴェンダースとのやり取りの中で、得たことが大きかった柳井は、主演の役所に対しても「僕の方が気付かされることが多かった」とリスペクトを捧げ、最後に役所が演じた平山というキャラクターに対し「物事に真正面から対峙をするという姿勢とか、こう、そのありよう身につけられたらいいなぁって思う。何かこう、自分ができてないところはすごい見えちゃうから、憧れというよりかは、う〜ん、 反省の方が多いかも」と、素直な気持ちを明かして締め括った。
『PERFECT DAYS』は現在公開中。
[訂正のお知らせ]
下記の文章が抜けていたため、追加しました。
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「(撮影が終わり休みになると)ボワッとした顔になるので、『あれ?』って思う(笑)。昨日までキリッとしてたのに、なんで今朝起きたらこんな顔になっちゃってるの?ということはあります」と明かすなど、
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