「子どもの死体って見たことある?」ネット上の残酷な写真や動画を検閲する“コンテンツ・モデレーター”の仕事とは
#MOON CINEMA PROJECT#佐々木心音#八代崇司#大西礼芳#天野大地#小林リュージュ#映画#見知らぬ人の痛み
遠い世界の死や暴力に画面を通じて直面する仕事を、彼女は選んだ──
コンテンツ モデレーターという仕事を知っていますか? ネット上の残酷な写真や動画を検閲するコンテンツ・モデレーターをテーマにした映画『見知らぬ人の痛み』が公開されることが決定した。本作より、ポスタービジュアルと場面写真、予告編を紹介する。
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暴力や悪がインターネットを介してますます表面化する現代。大手テック企業から委託を受け、ネット上の残酷なイメージを検閲するコンテンツ・モデレーターに着目した本作は、『そうして私たちはプールに金魚を、』(17年)などで知られるスカラシッププロジェクト・第5回MOON CINEMA PROJECTで企画グランプリを受賞し、同プロジェクトの助成を受けて制作された。韓国、シアトル、サンフランシスコの映画祭で上映後、第17回札幌国際短編映画祭では最優秀国内作品賞を受賞している。
勤務していた中学校で生徒からのいじめに遭い、教員を辞めた倫子。求職中の彼女は、あるアルバイトに応募する。それは「インターネットの動画サイトにある残酷な動画をひたすら削除し、検閲する」というものだった。
ネットに拡散し続ける死や暴力。倫子は恐ろしい内容に初めは戸惑うものの、削除した内容を被害者の名前とともにノートに書き綴ることで、気持ちを落ち着かせていた。夫の和也にはコールセンターのバイトをすると嘘をつき、彼女は次第にこの仕事にのめりこんでいく…。
心に傷を抱え、遠い世界の見知らぬ被害者に寄り添う主人公を演じるのは、『嵐電』(19年)『花と雨』(19年)『夜明けまでバス停で』(22年)など数多くの映画・テレビに出演する大西礼芳。監督は、ドキュメンタリー/フィクションを問わず短編映画で受賞を重ねる天野大地。音楽は、スティールパン奏者でBlack Boboiでの活躍も記憶に新しい小林うてなが担当する。
今回紹介するビジュアルは、イラストレーターの小山義人によるイラストがメインに据えられたもの。顔の見えない後ろ姿が、タイトルである『見知らぬ人の痛み』というフレーズと相まって印象的なポスターに仕上がっている。また予告編は、コンテンツ・モデレーターの仕事をする倫子が「子どもの死体って見たことある?」と語りかける、衝撃的な台詞から始まる内容となっている。
『見知らぬ人の痛み』は4月19日より全国公開。
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