妻との記憶が刻まれた愛車を駆って、辿りつく場所とは
主演に西島秀俊を迎え、村上春樹の同名短編小説を原作とし、濱口竜介が監督して映画化した『ドライブ・マイ・カー』が今夏、公開される。この度初公開となる予告映像が解禁された。
・西島秀俊×村上春樹! 映画『ドライブ・マイ・カー』劇中写真公開
原作の短編小説に惚れ込み映画化を熱望し自ら脚本も手掛けるのは、気鋭・濱口竜介監督。カンヌ映画コンペティション部門に選出された『寝ても覚めても』、ベルリン映画祭で銀熊賞受賞を果たしたオムニバス映画『偶然と想像』、さらには脚本を手掛けた『スパイの妻』がヴェネチア映画祭銀獅子賞に輝くなど、国際的な舞台で目覚ましい活躍を見せている。主演を務めるのは名優、西島秀俊。西島演じる主人公、演出家・家福の専属ドライバーであるみさきを三浦透子、家福の妻・音を霧島れいか、さらには岡田将生も顔を揃え、実力派俳優陣が集結する。
俳優であり演出家の家福は、愛する妻と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう。2年後、演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。行き場のない喪失を抱えて生きる家福は、みさきと過ごすなかであることに気づかされていく――。
予告編は家福(西島秀俊)と最愛の妻・音(霧島れいか)との幸せそうに見える夫婦生活から始まる。一転、妻を失い、喪失感を抱えている家福(西島)と、ある過去をもつ専属ドライバーのみさき(三浦透子)が海辺で車を走らせているシーンが続いていく。寡黙ながらも、みさきの家福の心に寄り添う様子が映し出され、徐々に孤独を分かち合っていく2人の関係を予感させる。さらに、かつて音と交流があったことを匂わせる俳優の高槻(岡田将生)が、物語に広がりをもたせる存在として印象的に登場。広島の美しい海辺のロケーションも相まって、ロードムービーとしての魅力も感じさる予告編となっている。
亡き妻の秘密を辿る果てに浮かび上がるものとは何か。映画オリジナルの要素を加えながらも、原作の精神を受け継いだ見事な脚本と出演者たちの胸に迫る演技が導く、想像を超える圧巻のラストは見逃せない。
『ドライブ・マイ・カー』は今夏公開。
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