吉本ばなな、初期の名作がファン待望の映画化
1989年に刊行された吉本ばなな著「キッチン」は社会現象を巻き起こすほど大ヒットを博し、世界30ヵ国以上で翻訳され、世界中の人々に愛されている。その「キッチン」に収録されている同名短編小説の映画化『ムーンライト・シャドウ』が2021年9月より公開。この度、小松菜奈が演じる主人公・さつきの恋人・等役を宮沢氷魚が務めることが明らかになった。そんな本作より特報映像が解禁!
・吉本ばなな初期の名作「ムーンライト・シャドウ」が映画化! 小松菜奈が初の長編映画単独主演
原作は、1987年に吉本ばななが大学の卒業制作として発表し、吉本自身も「初めて他人に見せることを前提に書いた思い出深い小説」と語る作品。深く心に刻まれるその存在は、ファンの中では初期の名作との呼び声も高い。先日、映画化が発表されるとSNS上ではさっそく歓喜の声が上がり、大きな話題を呼んだ。
主演の小松菜奈は、作品ごとに圧倒的な演技力を発揮し続けているが、本作は彼女にとって初の長編映画単独主演作となる。宮沢氷魚は、初主演映画「his」が高い評価を得るなど、役者として目覚ましい活躍をみせ、次世代を担う俳優として着実に成長中だ。そして監督は、以前から原作ファンだったというマレーシア出身のエドモンド・ヨウ。これからのアジアを牽引するフレッシュかつ実力あるキャスト・スタッフが集結し、ニュー・アジア・フィルムが誕生した。
公開された映像では、吉本ばななの「今の時代に映画になるべくしてなった作品だと思います」というコメントで幕を開ける。静かに聞こえる“鈴”の音。“鈴”は、原作「ムーンライト・シャドウ」でも描かれる、さつきと等をつなぐキーアイテム。どこか神秘的な映像とともに流れていく2人の笑顔あふれる幸せそうな時間は、恋人同士の何気ない日常の瞬間を切り取り、柔らかくあたたかい雰囲気に包まれる。そして「もっと一緒にいたかったな」というさつきのナレーションと、クローズアップされる名残り惜しそうに離れる2人の手が、別れを予感させるものとなっている。さつきは、愛する人を失ったその深い悲しみや喪失感をいかにして乗り越えていくのだろうか。スクリーンで全貌が明らかになる日が待ち遠しい。
この恋に名前をつけて、そっと胸にしまってある
人は、愛する者を失った時、どうやってその喪失感を乗り越えていくのだろうか。『ムーンライト・シャドウ』で描かれるのは、さつきと等の純美な恋愛、現実と幻想の狭間のような優美な世界観、そして哀しみを受け止めて力強く生きていこうとするヒロインの姿。すべての人の心に沁みる、心を揺さぶる、「さよなら」と「はじまり」のラブストーリー。
恋人の突然の死に向き合うことができず、深い哀しみに打ちひしがれるさつきは、以前耳にした“月影現象”に次第に導かれていく。それは、満月の夜の終わりに死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な現象だった……。
『ムーンライト・シャドウ』は2021年9月より公開。
(C)2021 映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
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