イラン映画の巨匠! キアロスタミ作品がデジタル修復で蘇る
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『そしてキアロスタミはつづく デジタル・リマスター版』10・16公開
この度、イラン映画の巨匠アッバス・キアロスタミ監督の生誕81年、没後5年を記念して、初期7作品のデジタル・リマスター版特集上映『そしてキアロスタミはつづく デジタル・リマスター版』特集上映が10月16日より、全国で公開される。
『友だちのうちはどこ?』(87年)にはじまるジグザグ道3部作や、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した『桜桃の味』(97年)などで知られるイランを代表する巨匠アッバス・キアロスタミ監督(Abbas Kiarostami、1940年6月22日-2016年7月4日)。詩や写真でも才能を発揮していた彼の映画は人生の真実にあふれ、見た者の心に忘れえぬ記憶として今なお残りつづけている。
上映作品はほかに、『トラベラー』(74年)、『ホームワーク』(89年)、『そして人生はつづく』(92年)、『オリーブの林をぬけて』(94年)、『風が吹くまま』(99年)。
これらのキアロスタミ監督の珠玉の傑作7作品が、デジタル・リマスター版で公開される。本来は生誕80年である2020年に、フランス・パリのポンピドゥーセンターでの回顧展「Abbas Kiarostami Ou est l’ami Kiarostami?」に合わせて日本でも劇場公開を企画していたが、コロナ禍によって回顧展が延期。その後、没後5周年となる21年5月に同展が開催されたのを受け、世界的にキアロスタミ監督の再評価が高まるなか、日本でも満を持してデジタル・リマスター版が劇場初公開されることとなった。
今回の7作品はパリのmk2、ニューヨークのクライテリオンコレクション、ボローニャのラボ、リマジネ・リトロヴァータが2年をかけて修復した4Kまたは2Kリマスター版となる。ただし、上映は全作品2Kで行われる。
特集上映にあわせ黒柳徹子ら著名人も絶賛!
本特集の上映にあわせて、著名人がコメントを残している。
黒柳徹子は、『友だちのうちはどこ?』に触れ、「仕事に疲れてる方に、特に見ていただきたい映画。 子どもの心を持ち続けているキアロスタミ監督に『最高です』と、拍手を送りたい」と賛辞を送る。
中江有里も同作について「ささやかで、あっけなく見失ってしまいそうな生の輝きが細部からあふれていた」と繊細な映像美を絶賛。
黒沢清監督は、「ひょっとすると我々は、キアロスタミ作品を見るたびに、リュミエールの『工場の出口』を人類が初めて目にした瞬間に引き戻されているのかもしれない」と、その色あせない魅力を語る。
清原惟監督は、『トラベラー』について触れ、「子どもを主人公とした映画で、これほどまでに残酷に現実を突きつけるラストを描くのは勇気がいることだと思う。しかし、残酷ではあっても、ふしぎと絶望は感じない。それはなぜだろうか。映画が終わったあと様々な想像がふくらんだ」と映画の持つ奥深さを語った。
また、予告編とあわせて、人気イラストレーター100%ORANGEによる描き下ろしイラストが公開された。このイラストは、会期中に全7作品を鑑賞するともらえるプレゼントのトートバッグのイラストに使用されている(チケット半券を劇場受付に提示、数量限定)。
『そしてキアロスタミはつづく デジタル・リマスター版』は10月16日より、全国で公開される。
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