訴える妻×その夫×加害者の男…真実を語るのは誰? 史実に基づくリドリー・スコット監督最新ミステリー

#ヴェネチア国際映画祭#ジョディ・カマー#ニコール・ホロフセナー#ベン・アフレック#マット・デイモン#リドリー・スコット#実話#最後の決闘裁判

最後の決闘裁判
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最後の決闘裁判
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ひとつの事件を3つの視点から描く!  黑澤明『羅生門』にインスパイア

リドリー・スコット監督がマット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレックを迎え、歴史を変えた世紀のスキャンダルを描く実話ミステリー『最後の決闘裁判』の公開が、10月15日に迫る。このたび、本ポスターと、リドリー監督の新たなミューズ、ジョディ・カマーの場面写真が公開された。

・第78回ヴェネチア国際映画祭内で行われた新作映画『最後の決闘裁判』のワールドプレミアおよび記者会見

公開された本ポスターで特に注目なのは、中央に立つマルグリットを演じた新星、ジョディ・カマーだ。

ジョディは、カルト的人気を獲得しているテレビシリーズ『キリング・イヴ/Killing Eve』のヴィラネル役で、2019 年のエミー賞主演女優賞(ドラマ部門)および英国アカデミー賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。現在公開中の『フリー・ガイ』では、ゲームの世界と現実の世界で全く異なる一人二役を演じ切っている。

また次回作もリドリー監督『Kitbag(原題)』にホアキン・フェニックスと共に出演が決まっており、かつて『エイリアン』シリーズで名を馳せたシガニー・ウィーバーのように、監督の新ミューズとして目が離せない存在と言えよう。

そんなジョディが本作で演じるのは、14世紀フランスを生きる騎士ジャン・ド・カルージュ(マット)の妻・マルグリット。カルージュの旧友ジャック・ル・グリ(アダム)に乱暴されたと訴えるが、彼は無実を主張し、目撃者もいない。真実の行方は、夫と被告による生死を賭けた“決闘裁判”に委ねられるも、もしも夫が負ければ、マルグリットまでもが偽証の罪で火あぶりの刑を受けるという役柄である。

ジョディは今回、本作品にキャストとして参加しただけではない。積極的に脚本会議に参加し、意見を聞かれたという。

実はこのフランス最後の決闘裁判、歴史的には男性側の視点でしか記録や資料が残されていない。そこで、これまで抜け落ちていたマルグリットの視点を描くために、マットとベンは女性の脚本家として、『ある女流作家の罪と罰』で第91回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたニコール・ホロフセナーをメンバーに加えた。その上で、ジョディにも積極的に脚本会議に参加してもらったというわけだ。

最後の決闘裁判

ジョディは先日行われたヴェネチア国際映画祭でも、「この3人の脚本家に会議に招待されて意見を聞かれ、どうしたいのか、どう感じるかということを聞かれ、それをとても大事にしてもらった」と明かしている。

実話に基づくミステリー! 最後の決闘裁判に判決を下すのは…

本作品は、 中世フランスを舞台に、騎士の妻マルグリットが夫の旧友に乱暴されたと訴えたことに端を発し、夫と被告による生死を賭けて始まった“決闘裁判”の模様を実話に基づいて描く。

黑澤明『羅生門』のように、事件を告発した被害者・マルグリット、その夫・カルージュ、被告のル・グリの3人の視点による3幕構成となっているのも魅力。マット、アダム、ベンという3人の演技派俳優の共演もさることながら、ジョディの演技も秀逸だ。

ベンは彼女について、「自分のキャラクターを演じるだけでなくて、まずマットの視点の中にいる彼女を演じる。そして今度はアダムの役の視点の中にいる彼女を演じる。そして最後に、自分自身をその全体性を理解しながら演じる。そのどれも、他があるということを悟られてはいけない。観客に事前に知られてもいけない。それにはものすごい才能を求められ、そうできたことがとてもすばらしく力強い結果を生んでいる。この映画がうまくいくもいかないも、すべてジョディの演技にかかっているということだ。針の穴を通すような演技の力!」と賞賛する。

ジョディも、「それぞれの視点において、観客がキャラクターの語っていることを本当に信じられるということがとても重要で、そのように演じることがわたしたちにとっても楽しいことでした。時には頭が少しクラクラにもなりましたよ。3つの異なる視点を、すべて同じ日に撮影することもありましたから」と、苦労を明かしている。

最後の決闘裁判

・その他の場面写真はコチラ!

果たして、裁かれるべきは誰なのか? あなたが、この裁判の証人となる。

『最後の決闘裁判』は、10月15日に全国公開される。