約6万人の組合員ストライキで、映画・ドラマ制作は不可能に
ハリウッドで、映画やテレビ制作に携わるスタッフたちの労働組合「IATSE(国際舞台演劇・映画従事者連盟)」が18日(現地時間)より、労働条件の改善を求めてストライキを実施する。
IATSEは、ディズニーやワーナーなど大手映画会社やTV局、Netflixなど配信サービス会社が加盟する「AMPTP(全米映画テレビ製作者協会)」と交渉を続けてきたが、進展がなく、今週末までに交渉が成立しない限り、18日午前0時(アメリカ東時間)からストライキを実施すると発表。約6万人の組合員が仕事を離れると、現在行われている映画やドラマの制作・撮影は不可能になる。
ハリウッドでは従来の映画、TVドラマに加えて、配信サービスの映像作品の撮影が急増している。さらに、昨年来のパンデミックで中断されていた映像作品の制作が一斉に再開したことから、スタッフたちには労働の負荷が増しているが、その状況に見合う報酬を得られていない。
IATSEは、1日12時間以上にも及ぶ労働時間の是正、休憩時間や食事休憩、最低賃金についても交渉を続けているが、IATSEのマシュー・D・ローブ会長は13日(現地時間)に「交渉のペースは緊急性を反映していない」と語った。IATSEは4日(現地時間)に、98%以上の組合員が、交渉が行き詰まった場合のストライキを承認すると表明している。
もしストライキが実施されれば、2007年から2008年にかけて約100日間続いた全米脚本家組合のストライキ以来の大規模なものになる。
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