日本占領下の朝鮮で出会った日本人と朝鮮人の少年の、20年にも及ぶ数奇な運命を描いた戦争大作『マイウェイ 12,000キロの真実』。この映画が1月14日に公開初日を迎え、新宿バルト9で行われた舞台挨拶に、オダギリジョー、夏八木勲、佐野史郎、鶴見辰吾とカン・ジェギュ監督が登壇した。
・オダギリジョーがチャン・ドンゴンとJ-POPをデュエット
・カン・ジェギュ監督インタビュー
チャン・ドンゴン扮するキム・ジュンシクとライバルとしてしのぎを削ることになる主人公の長谷川辰雄を演じたオダギリは、ドンゴンと2人でソ連軍に宙づりにされるシーンについて「監督が『フンドシでいきたい』と言い始めたんです。それをやったら絶対日本人みんなに笑われるし、ドンゴン氏が嫌がるだろうと思い、代わりに僕がお断りしました」と話し笑いを誘うと、「服を着ていてもすぐに吐けるくらい辛かったので、フンドシでやっていたら本当に死んでいたと思います。止めさせてよかった(笑)」と振り返った。
一方、監督は、前作『ブラザーフッド』のときに「戦争映画は女性が見ない」と言われたことがあるそうで、「今回も戦争映画だったので、どうやったら女性に見てもらえるかと考え、日本と韓国の女性に好かれるイケメン俳優に出演してもらいました」とキャスティングの理由を説明。女性客が多い客席を見渡して「成功したと実感しています」と話し、会場を沸かせていた。
オダギリ扮する辰雄の祖父で、憲兵隊司令官を演じた夏八木は「撮影は1週間ぐらいだったのですが韓国のスタッフが若くキビキビしているのに驚きました。電子機器も発達していて監督の横にはコンピューターやら編集機器やらが並んでいました。日本の現場にはあまりないことです」と韓国の撮影現場について気づいたことを報告。
日本軍大佐で切腹シーンがある鶴見は「とても寒いところで(切腹のため)サラシだけになっていて凍えそうなところを、血のりまでつけパンツがビショビショになったのが辛かったです(笑)」と苦労話を口にすると、オダギリの父親役を演じた佐野は「僕は極寒のシーンや戦争シーンがなかったので楽しい思い出ばかりです。ごめんなさい(笑)」と謝っていた。
この日はオダギリから監督に、サプライズでスニーカーがプレゼントされる場面も。実は監督は、アメリカで暮らす長男からクランクイン前に色違いのスニーカーをプレゼントされたそうで、「今日、オダギリさんから同じスニーカーをプレゼントされ、その偶然にビックリしています」と感慨深そうに話していた。
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