荻上直子監督、最終的に自分が飼っている猫が一番可愛い/『レンタネコ』初日舞台挨拶
『かもめ食堂』『めがね』『トイレット』の荻上直子監督が、寂しい人々に猫を貸し出す女性と、彼女から猫を借りる人々との交流を描いた『レンタネコ』。この映画の初日舞台挨拶が5月12日にテアトル新宿で行われ、キャストの市川実日子、草村礼子、光石研、山田真歩と荻上監督が登壇した。
荻上組は『めがね』以来となる市川は「荻上監督は『めがね』のときと比べて、『トイレット』では的確に言葉で演出していたと聞いたので、『レンタネコ』でもきっと的確な言葉で演出されるのかと思っていたのですが、あまり『めがね』のときと変わりませんでした」とコメント。撮影では17匹の猫と触れあったが、みんな性格が違っていたそうで「『よーい、スタート!』で画面からいなくなっちゃう猫など、猫にもいろいろいるんだなと思った」と話した。
草村は監督について「台本に『この猫は』というセリフがあると、監督が『この猫ちゃんは』と愛情をもった言い方で返し、少しヤキモチを焼くくらいでした(笑)」と話し、市川については「猫と兄弟みたいで、18匹目の猫みたいでした」とコメント。光石も市川について「相変わらずヘンで不思議な方ですが、『わからない』と言いながら、ちゃんと仕事をされています」と明かしていた。
また、荻上監督の『かもめ食堂』や『めがね』を観客として見ていたという山田は「まさかこのストーリーに自分が入るとは思わなかった。中からと外からでは印象にギャップがあって面白かった」と荻上組初参加の感想を述べた。
一方、荻上監督は「市川さんは普通の人じゃないと思っています。そのユニークなところが前面に出るといいなと思い、今後、間違いなく素敵な女優さんになられる一歩手前を撮らせていただきました」と話すと、猫については「言うことを聞かないのはわかっていたので、自由にその場にいてもらった感じです。たくさんの猫を撮影しましたが、最終的に自分が飼っている猫が一番可愛いと思いました」と語り、笑いを誘っていた。
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