2022年2月25日から全国で公開『GAGARINE/ガガーリン』 (C)2020 Haut et Court – France 3 CINÉMA

カンヌに彗星の如く現れた2つの若き才能による強烈なデビュー作! 

第73回カンヌ国際映画祭の「オフィシャルセレクション」初監督作部門に選出され、デビュー作にも関わらず第93回米アカデミー賞国際長編映画賞フランス代表の最終選考まで突破。圧倒的な映像美と世界観で世界中のメディアから絶賛されたフランス・パリ郊外を舞台にしたかつてないエモーショナルな青春映画『GAGARINE/ガガーリン』が、2022年2月25日から全国で公開される。

この度、同作に特別出演、レオス・カラックス作品の常連ドニ・ラヴァンの貴重な姿を含め、ユーリとその仲間たちの日々も捉えたシーン写真が公開された。

2022年2月25日から全国で公開『GAGARINE/ガガーリン』 (C)2020 Haut et Court – France 3 CINÉMA

ユーリと外の世界を隔てる存在でもある「ガガーリン団地」。

その安全な場所から身を乗り出し“外の世界”を眺める様子や、夢と現実が入り乱れるかのように“内の世界”「団地の中」で、まるで宇宙飛行士のように、浮遊するシーンの他、リナ・クードリ扮する美しく才気にあふれる少女ディアナとともに目的に向かって駆け出す瞬間など、ありふれていても、ユーリにとっては自分だけのエモーショナルな青春の日々を切り取ったものだ。

加えて、レオス・カラックス作品の常連ドニ・ラヴァンが特別出演したシーンを捉えたものもある。

消えゆく世界で、少年がたぐり寄せる光とは…

本作品の舞台は、フランス・パリ郊外に実在、「地球は青かった」の言葉で有名な宇宙飛行士ガガーリンに由来する名前を持つ「ガガーリン公営住宅」。

16才のユーリは、この赤レンガの大規模な団地の名前に導かれるかのように宇宙飛行士を夢見、そして、かつて自分を置いていった母の帰りを信じて待ち続けていた。

そんな中、24年パリ五輪開催のため老朽化したガガーリン団地の解体計画が持ち上がる。

ユーリは帰らぬ母との大切な思い出が詰まったこの場所を守るため、友だちのフサームとディアナと一緒に取り壊しを阻止するために動き出す……。

自由を愛する少女ディアナとの初恋や親友フサームとのかけがえのない友情により、少しずつ成長していくユーリ。

しかし間もなく取り壊されるガガーリン団地と呼応するかのように、彼自身も自分の“世界”の喪失と再生に、葛藤する。募るユーリの思いはどこへ向かうのか……。

監督は、本作品が長編デビューとなるファニー・リアタール&ジェレミー・トルイユの男女2人組。

団地が建設された1960年代当時の時代背景やそのインパクトのある外観、ロシアの宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンから名づけられている事に興味を持ったことが本作品を制作するに至った経緯だと語る。

「ガガーリン団地は貧しい人々が住む極地的なエリアだ。メディアはこの地域の治安の悪さばかりを取り上げる。フランスでは、このような映画を『Film du banilieue(郊外の映画)』と呼び、その映画に描かれているもの全てについて、ある種の新しいジャンルであるかのように言う。しかし、それは違うと思っている。そこには様々な語られるべきストーリーがある。たまたま貧しい古い建物が立ち並ぶエリアに住んでいるだけなのだ」。

「団地に住む子どもたちの中には、外界と交流をしたがらない子もいるが、主人公のユーリにとって、団地は宇宙船で、宇宙船から外に出れば自由になれる、息が出来ると思っている、ただ団地は彼の母のお腹の中と同じ。なかなか外に出る勇気が持てない。(団地を)そういう存在として描いた」と言い、特定の地域に住む子供たちについてステレオタイプな描かれ方について疑問を抱いた彼らは、解体前のガガーリン団地で実際に撮影を行い、ノスタルジックで幻想的な映像美の中に、繊細な若者の心の機微を見事に映し出すことに成功した。

2022年2月11日から全国で公開『ブルー・バイユー』 (C)2021 Focus Features, LLC.

・その他の場面写真はコチラ!

主演は、本作品で見出されたアルセニ・バティリ。

スクリーンデビューとは思えない程の高い演技力で主人公の揺れる心情を体現し、第17回セビリヤ・ヨーロッパ映画祭ほか各国の映画祭にて主演男優賞を受賞、他には注目の若手女優リナ・クードリ、さらにレオス・カラックス作品の常連ドニ・ラヴァンが特別出演を果たし、かつてないエモーショナルな青春映画が誕生した。

『GAGARINE/ガガーリン』は2022年2月25日から、全国で公開される。