日米で大ヒット中の『スパイダーマン』、歴代シリーズを数字で振り返る!
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トム・ホランドの『ノー・ウェイ・ホーム』は現時点で米国歴代4位!
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が日米で大ヒットしている。2021年12月17日から公開された米国では、1月30日時点で興行収入7億3590万ドルで歴代4位。3位『アバター』7億6050万ドルに迫っている。1月7日から公開された日本では、23日時点で30.9億円。17年『スパイダーマン:ホームカミング』28億円、19年『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』30.6億円を上回っている。
・『スパイダーマン』主演のトム・ホランド、マーティン・スコセッシ監督の批判に反論
これまでスパイダーマンは主役を代えて3シリーズが作られている。トビー・マグワイアが3作(『スパイダーマン1~3』)、アンドリュー・ガーフィールドが2作(『アメイジング・スパイダーマン1~2』)、そしてトム・ホランドが2作(『スパイダーマン:ホームカミング』『ファー・フロム・ホーム』)で新作『ノー・ウェイ・ホーム』が3作目となる。ホランドがスパイダーマンとして登場したのは2017年公開『ホームカミング』の1年前、16年のマーベル映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』からだ。
トビー・マグワイア主演の1作目はヒーローを求める心理から大ヒット
スパイダーマン1作目が公開されたのは2002年。主人公ピーターが同級生への恋に悩む高校生という親近感を抱きやすいヒーローであること、舞台がニューヨークで01年の米9・11テロを経てヒーローを求める観客心理が働いたことなどから、映画は大ヒット。米国では興収4億400万ドルをあげて年間1位を記録。日本でも興収75億円を記録した。これは日本でのアメコミヒーロー映画最大のヒットであり、今も破られていない。04年に2作目(米国3億7400万ドル、日本67億円)、07年に3作目(米国3億3700万ドル、日本71.2億円)が公開され、いずれも大ヒット。同じ監督とキャストで4作目を模索したが、うまくいかず仕切り直しとなった。
アンドリュー・ガーフィールド版は両親不在の設定にスポットを当てるも…
主役をアンドリュー・ガーフィールドに代え、12年に公開した『アメイジング・スパイダーマン』。『スパイダーマン』とは違う設定で叔父ベンの死を描写する一方、最初の3部作では描かれなかった両親不在にスポットがあてられる。ピーターは自分を捨てた両親の過去を探り、次第に謎が明らかになる。米国の興収は2億6200万ドル。07年『スパイダーマン3』の3億3700万ドルを大きく下回った(日本では31.8億円)。14年の『アメイジング・スパイダーマン2』は2億300万ドルとさらに落ち込んだ(日本では31.4億円)。
ソニー・ピクチャーズはマーベルが組んでV字回復に成功
ソニー・ピクチャーズが行ったテコ入れ策がマーベルとの共同製作だ。スパイダーマンはソニー・ピクチャーズがマーベルから原作権を取得して映画化している。マーベルは『アイアンマン』(08年)から独自に映画製作に乗り出しており、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクなど人気ヒーローの世界観を統一する「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)を打ち出し、ヒーローが一堂に会する『アベンジャーズ』(12年)の大ヒットで人気が決定的になった。
ソニー・ピクチャーズはマーベルとスパイダーマンを共同製作することでアベンジャーズのメンバーとの共演が可能となり、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16年)でスパイダーマンが初お披露目された。『スパイダーマン:ホームカミング』(17年)では「ピーターはトニー・スターク(アイアンマン)にあこがれ、アベンジャーズの一員になることを夢見ている」という設定が加味され、アイアンマンも登場した。『ホームカミング』の米国の興収は3億3400万ドルでV字回復に成功した(日本では28億円)。続く19年『ファー・フロム・ホーム』は3億9050万ドルとさらに興収を伸ばした(日本では30.6億円)。そして『ノー・ウェイ・ホーム』はアベンジャーズのメンバーであるドクター・ストレンジが登場することに加え、スパイダーマンの過去の悪役が登場するシリーズの集大成的な内容が幅広い観客層に受けて記録的な大ヒットとなった。(文:相良智弘/フリーライター)
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、公開中。
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