【アジアンビューティー】元ヘアメイクの美容ライターが、気になる次世代トレンドスポット“アジア”のファッションリーダーを独断でピックアップ! メイクやファッションについて解説します。
今回は、韓国出身のモデル“キム・ドユン”をフィーチャー。 バーバリーの2020秋冬コレクションでブレイクして以来、注目度が高まっているモデルです。
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80sの空気感が満載の1枚
トップ画像は、ロンドン発祥のファッション&カルチャーマガジン「DAZED」韓国版の中の1ページ。肌色のトーンや質感、アイカラーのパール感、リップとアイカラーの色使いを見るに、80年代がコンセプトであることはほぼ間違いなさそう。抜け感重視の今のトレンドからすると若干トゥーマッチで暑苦しい印象を受けるかもしれませんが、抜け感などとは無縁でどんどん色を乗せていくのが80年代メイクの特徴。そういえば、今でもバリバリ現役のマドンナも80年代には色をふんだんに使ったメイクをしていたはず。
シャネルのルックでインテリジェンスに
眼鏡×スーツ姿がインテリジェンスなビジネスウーマン風の1枚。ウエットな質感でタイトにまとめたショートヘアも、“デキる女感”を醸しだしています。こちらのルックは、アイウェアからジャケット、リングに至るまで全てシャネルでコーディネート。リングは、メゾンのアイコンバッグ「マトラッセ」のキルティングをモチーフとした「ココクラッシュ」シリーズのもの。アイウェアのフレームにも、マトラッセのチェーンを彷彿とさせる装飾があしらわれています。ツイードジャケットは、もはやシャネルの顔とも言えるアイテム。元々はスコットランドの紳士達が愛用していた素材ですが、ココ・シャネルが初めてレディースウェアに取り入れました。喪服の色だった黒をエレガントなファッションに昇華させたのもココ・シャネル。ツイード同様、男性用の素材だったジャージーをレディースウェアに取り入れたのもココ・シャネル。女性をコルセットから解放しただけでなく、彼女がファッション史に残した功績は枚挙にいとまがありません。
大胆なアイカラーでトラディショナルをモードに変換
雑誌「ハーパースバザー」に掲載された、ラルフローレン特集ページの中の1枚。ラルフローレンと言えば、トラディショナルの王道を行くブランドで奇をてらったり過度にトレンドに迎合したりすることなく正統派の上質な服作りを続けている印象があります。ともすると退屈で平凡になりがちなトラディショナルスタイルの均衡を破っているのが、鮮やかなブルーのアイメイク。まぶたの上に大胆に色を乗せるとともに、眉はあえて存在感を消してアイカラーを強調。これがもしナチュラルメイクだったら、このショットからはいたって平凡な印象しか伝わってこなかったのではないでしょうか。一見服とはアンバランスな大胆なアイメイクが、シンプルなニットワンピースの魅力を引き立てているから不思議です。
キム・ドユンは、切れ長の目がミステリアスで西洋人が好むアジアンビューティーの典型のようなモデル。バーバリーの2021春夏コレクションでパリコレデビューを果たしたほかディオールやミュウミュウのコレクションにも参加するなど、今後もワールドワイドな活躍が期待されるイットガールです。(文:羽野ハノン/ライター)
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