【アジアンビューティー】元ヘアメイクの美容ライターが、気になる次世代トレンドスポット“アジア”のファッションリーダーを独断でピックアップ! メイクやファッションについて解説します。
今回は、ベトナムとフランスのミックスで両方の国籍を持つモデル、ジェイド・グエンをピックアップ。2020年2月にモデル事務所に所属してキャリアをスタートさせたばかりなのに、既にディオール、シャネル、ルイ・ヴィトン、クロエなど名だたるメゾンのランウェイに登場している注目のルーキーです。
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ルイ・ヴィトン@ルーブル美術館のバックステージにて
トップ画像は、ルイ・ヴィトンの2021年秋冬コレクションに参加した際にジェイドが着用したルック。コレクションのバックステージでは、誰がどの服を着るか一目でわかるようにラックにかかった洋服に着用モデルの名前を書いたネームタグとフィッティングの際の写真が貼られています。これは、その様子を投稿したもの。この時のコレクション会場は、パリのルーブル美術館内の「ミケランジェロ・ギャラリー」と「ギャラリー・ダリュ」でした。イタリアのアーティスティック・デザイン・アトリエ「フォルナセッティ」とコラボレーションしたコレクションで、ジェイドが抱えているバッグはまさに、フォルナセッティが得意とするモチーフをそのまま落とし込んだもの。
遊び心のあるメイクが斬新! ファッション誌の中の1ページ
ディオールのルックを纏って中国版「Numero」に登場した際の1枚。やはり目を引くのは、まるでピカソの絵画のように大胆にペインティングされた耳周りのメイク。それに加えて、フサフサの“つけま”に重厚なアイメイク、濃厚な赤リップとかなり濃い目の要素が盛りだくさんなのですが、キリリと結い上げたトップシニヨンがすべてをうまく調和させて全体をスッキリ見せてくれている気がします。背景の鮮やかなブルー、ややクラシカルな画質など、ヘアメイク、スタイリスト、モデル、カメラマンといったすべてのスタッフが主役である洋服をいかに「カッコよく見せるか」にこだわって作り上げた秀逸なクリエイティブ作品、という印象のショット。
“外堀”を埋めてリップメイクの質を格上げ
マットな仕上がりのリキッドルージュ、Dior Beautyのルージュ ディオール フォーエヴァー リキッドの広告写真からのショット。立体的でボリューム感のある美しい唇を持ったジェイドにディオールが目を付けたのは、当然の成り行きかもしれません。このリキッドルージュは、今のご時世だからこそのマスクに付きにくい「マスクプルーフ」がウリのアイテム。
ところで、意外と見落としがちなリップメイクを美しく見せるコツをご存じでしょうか? 唇に乗せる色の方ばかりに気を取られがちですが、実はキャンバスとなる肌色がとても需要。唇周辺の肌の色ムラを整えてあげることで、リップメイクの質がグンと上がるんです。特に口角付近は、くすみが目立ちやすい箇所。唇の周りの肌色をキレイに整えて“外堀を埋める”ことで、リップメイクの美しさがより際立ちます。
ベトナムとフランスの両方のルーツを持つだけあって、オリエンタルな雰囲気の中にどこかフレンチロリータのような雰囲気も併せ持つ風貌が魅力のジェイド。デビュー直後から快進撃を遂げている注目株なので、今後の活躍が楽しみです。(文:羽野ハノン/ライター)
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