感動の話題作、韓流ラブコメ×サスペンス『椿の花咲く頃』
男の子の赤ん坊を連れて地方の小さな町オンサンに移住し、スナック「カメリア」を開店したトンべク(コン・ヒョンジン)。町の男たちには喜ばれるも女たちからは未婚の母であることを非難されながら店は繁盛していた。6年後のある日、トンべクに一目惚れした警官のヨンシク(カン・ハヌル)は、積極的に彼女にアタック。そんな中、有名野球選手のジョンリョル(キム・ジソク)が故郷であるオンサンに帰省してくる。ジョンリョルはトンべクの元カレで、息子の父親でもあった…。
・ゾンビ感染の恐怖で学校は大パニック、次世代スターたちの熱演が光る韓国ゾンビもの!
熱い男の片想いを描いたコメディタッチの恋愛ドラマかと思いきや、未解決の連続殺人事件も並行して描かれていて、サスペンス要素もたっぷり。また、トンべクが7歳のときに捨てた母親が認知症になって帰ってくるあたりから、物語が俄然面白くなる。しかも、認知症というのは嘘で、時折鋭い指摘をしつつもトンべクを温かく見守る頼もしい存在になっていくのだ。トンべクとは正反対のタイプの「カメリア」のアルバイト女性は、盗みと恐喝がライフワークらしく、複数の人から「殺してやりたい」と言われるような強烈キャラなのも面白い。
派手な男×地味な女! 自分に飽きたと悟ったトンべクは…!?
母親に捨てられてから孤児院で育ち、不運続きだったトンべク。そんな境遇からか、控えめでおっとりしているところが男性たちから人気の秘訣のようだ。ジョンリョルとの同棲時代の回想シーンは、よくある若い男女の恋愛を描いており、少しせつない気持ちになる。彼の子を妊娠するも自分に飽きたことを察し、そっと家を出ていくトンべクの姿も悲しい。そして、全てを理解した上でトンべクを全力で愛そうとするヨンシクも素敵すぎる。
イケメン隠して少し野暮ったいカン・ハヌルの魅力炸裂!
大声でおじさんぽい話し方をする警察官のヨンシクを熱演し、韓国のゴールデン・グルーブ賞とも呼ばれる百想芸術大賞の男性最優秀演技賞を受賞したカン・ハヌルは、1990年生まれの俳優。ミュージカルの舞台でデビューし、ドラマ『ミセン‐未生‐』で広く知られるようになった。本作では今までにない野暮ったい魅力を発揮して、韓国では”純朴セクシー“と言われ、新たなファンを獲得した。一方、不遇な環境で育ったシングルマザーのヨンシクを演じた高視聴率女王のコン・ヒョジンは、1980年生まれの女優。時折涙をポロポロ流すもらい泣き必至の演技で2019年KBS演技大賞では見事大賞を受賞した。
胸キュンシーンも満載! 周りを気にするトンべクにヨンシクは――!?
百想芸術大賞のテレビ部門大賞を受賞した本作。自分の誕生日を知らないトンべクに毎日のように花をプレゼントし、熱い気持ちをストレートに伝えるヨンシクがとても魅力的だ。町の噂になることを気にするトンべクに、ヨンシクが「僕はトンべクさんのことが好きだ!」と大声で叫ぶシーンには感動すら覚える。彼女を勇気づける言葉を聞いているうちに、見ている方も自然と元気になれるドラマだ。(文:渡邉啓子/ライター)
Netflixシリーズ『椿の花咲く頃』独占配信中。
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