「地味でつまらない女」にキャスティングされた井上真央が「複雑な気持ち」
映画にもなり大ヒットした「告白」でデビュー以来、次々と話題作を生み出してきた湊かなえ。7月17日に受賞作が発表となる第149回直木賞でも「望郷」が候補作となっている彼女の傑作サスペンス長編「白ゆき姫殺人事件」(2012年7月刊行)が映画化されることが発表された。
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物語は、日の出化粧品の美人社員・三木典子が何者かに惨殺されるところから幕を開ける。この不可解な殺人事件を巡り、1人の女に疑惑が集まる。彼女の名前は城野美姫。典子と同期入社で地味なタイプだったが、ワイドショーなどの取材に対し、彼女の“知り合い”が答える内容や、噂が噂を呼んだことから、思わぬ事態へ発展。はたして彼女は残忍な魔女なのか、それとも……、といった内容だ。
監督をつとめるのは『アヒルと鴨のコインロッカー』(08年)、『ゴールデンスランバー』(10年)、『奇跡のリンゴ』(13年)などで高い評価を受ける中村義洋。疑惑を集める主人公の城野美姫役に井上真央。美姫の関係者に取材を行うワイドショーのディレクター赤星雄治役に綾野剛が扮する。
本作の映画化について原作者の湊は「白ゆき姫が黒こげ死体に。犯人はあの人かも…美人OLの死をめぐる物語です。噂が噂を呼び、とんでもない結末に。怖いけど面白い、そんな物語を、ぜひお楽しみください。ツイッターで何もつぶやけなくなるかも…」とコメント。
中村監督は「プロデューサーから『監督、意外に毒舌ですよねぇ。一度その毒を思いっきり撒き散らしてみませんか』と誘われ快諾しました。顔の見えない人々の悪意、怖さを存分に描きたいと思っております。とにかく『つまらない女』『薄っぺらい男』という、普通断わりそうな役を引き受けてくれた井上真央さん、綾野剛くんに感謝、感謝です」と話している。
これに対し、主演の井上は「『地味でつまらない女』この役は井上さんしかいないと言われたとき、複雑な気持ちと、なんだか不思議な喜び、そして根拠のない自信が湧いてきました。これまで味わったことのない恐怖を体感しながら、つまらない女を存分に楽しみたいです」と語り、綾野も「浅く浅はかな赤星雄治を、中村組スタッフ・キャストと共に深く共犯させて頂きます」とコメントしている。
『白ゆき姫殺人事件』は2014年春に全国公開予定だ。
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