2021年カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作である映画『パリ13区』より、“世界一美しいセックスシーン”とも称される劇中シーンの演出にまつわる関係者のコメントが到着した。
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ノエミ・メルラン「セックスシーンでの動きやしぐさの多くは、ダンスのように振り付けられた」
本作は、エイドリアン・トミネによる3つの短編「アンバー・スウィート」「キリング・アンド・ダイング」「バカンスはハワイへ」を原作に、今年70歳を迎える鬼才ジャック監督が手がけた最新作。コールセンターで働く台湾系のエミリーと高校教師のカミーユ、33歳で大学に復学したノラ、そしてポルノ女優のアンバー・スウィートなど現代のパリのミレニアル世代4人の孤独や不安、愛やセックスにまつわる人間模様を描く。
若者たちが身体を重ねるシーンを美しく、印象的に映し出した本作に対し、一足先に映画を鑑賞した人たちからは「めちゃくちゃリアルだけど、まるで絵画のように綺麗」「繊細かつ大胆」と、その映像美を絶賛する声が続々と上がっている。この度、そんな本作のセックスシーンについて、まるでミュージカル映画のダンスシーンように、動作一つ一つに振付がされていたという驚きの撮影秘話が明らかになった。
ノラ役を演じた『燃ゆる女の肖像』のノエミ・メルランは、撮影を振り返って「セックスシーンでの動きやしぐさの多くは、ダンスのように振り付けられたものです。セックスシーンに関しては、しっかりと準備を行い、そこに何か役割があると考えることが重要です。そうしたシーンも作品の一部であることを実感し、リラックスできるからです」と語る。
オディアール監督も「出演者の経験値はさまざまでしたから、製作前の段階で相当な準備を行いました。リハーサルはもちろんですが、セックスシーンにできるだけ落ち着いて臨めるよう、体や動きに関しては個別に指導の場を設けました」とその意図を話す。振付師によるセックスシーンの指導は本作特有の珍しい方法。キャストの心身を尊重するオディアール監督だからこそ生まれた演出方法だ。
『パリ13区』は4月22日より全国公開。
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