今日、4月25日は世界ペンギンの日。毎年、この日の前後にアデリーペンギンがアメリカの南極基地に現れ、基地の科学者たちが「ペンギンの日」として祝ったことが始まりという可愛らしい記念日だ。
そこで、ペンギンが出てくる感動系の映画を探そうと思い、早速「ペンギン」とタイトルに付く映画を見てみたのだが…、なんとペンギンが出てこなかった! 開き直って、同様のものがないかと調べてみたら、他にもまだあった! そんなわけで今回は「タイトルにペンギンと付いているのにペンギンが登場しない映画」を紹介する。
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カササギと家族愛『ペンギンが教えてくれたこと』
オーストラリアで暮らすサムは、カメラマンの夫キャメロンや3人の息子たちに囲まれ満ち足りた人生を歩んでいた。しかし家族旅行で出かけたタイで転落事故に遭い、下半身不随となってしまう。大好きな海にも行けなくなり、心を閉ざすサム。そんな中、子どもたちが、怪我した1羽のひなを拾ってくる。
私が「ペンギン」が出てくると勘違いしたのがこの映画である。子どもたちがひなを拾ってきて名前をつけようという話になり、「じゃあ、ペンギンで!」と言った場面で初めて「この鳥ペンギンじゃなかったんだ」と気がついた。
ちなみにNetflixのあらすじには思いきり「小さなカササギ(カササギフエガラス)とのふれあいを通して…」と書いてある。というわけで本作にペンギンは登場しないので、ペンギンが出てくる映画が見たい方は注意してほしい。
しかし、ペンギン映画を期待した私でも、すぐカササギフエガラスのペンギン(ややこしい)の可愛らしさの虜になった。生き物の持つパワーと、困難を乗り越えていく家族の姿に胸がいっぱいになる。気持ちが塞ぎ込んでいるときにも元気をもらえそうな作品だ。
苗字が“ペンギン”『ペンギン夫婦の作りかた』
あの有名な「食べるラー油」を全国的な知名度に押し上げた「辺銀(ペンギン)食堂」の夫妻をモデルに描いた映画『ペンギン夫婦の作りかた』。石垣島に移住した中国出身のギョウコウ(ワン・チュアンイー)とその妻・歩美(小池栄子)が石垣島に暮らし、ラー油を作り始めるまでを描く。
ラー油についての話がメインかと思いきや、中国と日本で国際結婚した夫婦の移住や帰化問題をメインに描いている。ギョウコウと歩美の仲良し夫婦ぶりが可愛らしく、石垣島の風景と食もたくさん登場し、癒される作品である。
本作で登場する“ペンギン”は、ギョウコウが帰化申請をすることとなり、新しく考えた夫婦の苗字。帰化後は好きな苗字を名乗ることができるのだそうだ。理由は、歩美が好きな生き物がペンギンだからというのもあるが、「ペンギンは夫婦になると一生添い遂げる」から。
ちなみに、『ペンギンが教えてくれたこと』にも、「カササギは一生添い遂げる」という話が出てくる。どちらの作品も夫婦や家族で見るのにふさわしい映画だ。でも、どうしてもペンギンの姿を見たい方には、『皇帝ペンギン ただいま』をおすすめする。(Y)
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