“隠れた名作”にスコセッシとルーカスが出資して4K修復! テリー・ギリアム処女作
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『ジャバーウォッキー 4Kレストア版』公開
伝説のコメディグループ「モンティ・パイソン」に所属し、映画『未来世紀ブラジル』などを手掛けたテリー・ギリアム。1977年の単独初長編監督デビュー作が、『ジャバーウォッキー 4Kレストア版』として、7月1日より全国で順次公開される。このたび本国ポスターと共に、テリー・ギリアムがコメントを寄せた。
冒頭に掲げた本国ポスターは、怪獣ジャバウォックの挿絵に色づけしたおなじみの一枚だ。
テリー・ギリアムは今回のレストア化にあたり、次のようにコメントした。
「『ジャバーウォッキー』は、わたしにとって初めて“自分の作品”と呼べるものでした。テリー・ジョーンズと共同監督した『モンティ・パイソン&ザ・ホーリー・グレイル』(75年)の成功が、わたしにモンティ・パイソンから自由になる機会を与えてくれたのです。
ルイス・キャロルの詩『Jabberwocky』にあるナンセンスな言葉の数々がわたしの頭の中に奇妙で素晴らしいイメージを呼び起こし、それを映画にしたいと思いました。
そして、中世を説得力のある世界として作ることは、わたしにとって不可欠でした。観客に、老朽化した世界の匂いを感じてもらいたかったのです。貧しく貪欲な商人、強大な鎧をまとった騎士、混乱した王や、王国を脅かす恐ろしい怪獣がいて、傾いた古代の建造物があり、狂った宗教家もいる。世界の信憑性が高ければ高いほど、コメディとしての完成度も高くなると思っています。
ですが、この映画は単なるコメディとしてだけではなく、アクションやロマンスがあるものにしたいと思っていました。とは言え、ハッピーエンドのおとぎ話のように見えつつ、アイロニー(皮肉)はたっぷり込めています。
わたしの頭の中にしか存在しない世界を説得力のある形で表現する技術と能力を持ち、その結果として世界中の観客に喜びを与えることができる、自分は本物の映画監督だと信じ始めたのは、『ジャバーウォッキー』を振り返ったときだったと思います。
わたしが皆さんのために楽しんで作ったように、ご覧になる皆さんがこの作品を楽しんでくださることを願っています」
カルト的人気を誇る“隠れた名作”
本作品は、ルイス・キャロルのナンセンス詩を基に、パイソンズ・メンバーで唯一の良心とも言えるマイケル・ペイリンが主演を務めた、中世ファンタジック冒険コメディ。とある王国を舞台に、凶暴な怪獣退治に巻き込まれた青年の活躍をブラックユーモア満載で描く。
日本では80年の劇場公開以降ビデオ発売のみでDVD化されておらず、ファンの間では“隠れた名作”として公開を希望する声が上がっていた。
元の素材は劣化が進んでいたが、本作品の大ファンであるマーティン・スコセッシとジョージ・ルーカスの出資により4Kレストアが施された。テリー・ギリアムもスーパーバイザーとしてレストアを承認している。
『ジャバーウォッキー 4Kレストア版』は、7月1日より全国で順次公開される。
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