ダルデンヌ兄弟ほか有力監督作の上映もこれから続々

28日(現地時間)まで開催中の第75回カンヌ国際映画祭。コンペティション部門にエントリーしている是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』は26日(現地時間)に公式上映の予定だが、コンペ出品の全21本の半数以上の上映が終わった24日現在、受賞の行方を占う業界誌「Screen International」による星取表をチェックしてみよう。

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アメリカの「ロサンゼルス・タイムズ」やフランスの「ル・モンド」をはじめ、イギリスやドイツ、中国など各国から映画祭に参加しているジャーナリストによる星取表で、24日現在トップにランクインしているのは韓国のパク・チャヌク監督の『Decision to leave(英題)』だ。

4つ星が最高点の評価で、平均スコア3.2でトップに立った同作は、殺人事件を追う刑事が犠牲者の妻に疑念を抱くようになるミステリー。『オールド・ボーイ』(03)でグランプリ、『渇き』(10)で審査員賞を受賞したパク監督が、『ラスト、コーション』のヒロインで知られるタン・ウェイとパク・ヘイル(『王の願い ハングルの始まり』)を起用した。

次いで、アメリカのジェームズ・グレイ監督の『Armageddon Time(原題)』が2.8、ポーランドのイエジー・スコリモフスキー監督の『EO(原題)』が2.7で続いている。

2.5という平均スコアは3作あり、『ザ・スクエア 思いやりの聖域(17)』でパルムドールを受賞したリューベン・オストルンド監督の『Triangle of Sadness(原題)』(スウェーデン=ドイツ=フランス=イギリス)、『4ヶ月、3週と2日』(070でパルムドールを受賞したクリスティアン・ムンジウ監督の『RMN(原題)』(ルーマニア=フランス=ベルギー)、そしてデヴィッド・クローネンバーグ監督がクリステン・スチュワート、レア・セドゥ、ヴィゴ・モーテンセンら豪華キャストを起用した『Crimes of The Future(原題)』(カナダ=ギリシャ)が続いている。

今後は、カンヌ常連のジャン・ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟の『Tori et Lokita(原題)』(ベルギー=フランス)、アメリカのケリー・ライカート監督、ミシェル・ウィリアムズ主演の『Showing Up(原題)』など、受賞の期待がかかるエントリー作の上映が控えている。

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気になる受賞結果は28日(現地時間)のクロージング・セレモニーで発表される。