こんな世情だからこそ…“真の平和”を考えさせられる2作
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7・2公開『ガザ 素顔の日常』『パレスチナのピアニスト』予告編公開
ドキュメンタリー映画『ガザ 素顔の日常』『パレスチナのピアニスト』が、7月2日から、全国で公開される。この度、両作の予告編が公開された。
“世界で最も危険な場所”ガザ地区のリアル
『ガザ 素顔の日常』の舞台は、地中海に面した美しいビーチ。そして、登場する人々は、サーファーやラッパーに普通の大学生たちだ。
「ガザ地区」と聞けば、「世界で最も危険な場所」「紛争地」など戦争のイメージを思い浮かべるのではないだろうか?
しかし、同作では、全く違うガザの一面が垣間見える。
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穏やかで美しい地中海に面しているガザの気候は温暖で、花やイチゴの名産地。ビーチには老若男女が訪れ、海辺のカフェのハイテンションな店主に会えば、誰もが幸せな一日を過ごせる。他にも妻が3人、子どもが40人いる漁師のおじいちゃんなどが登場する。
しかし現実は過酷だ。東京23区の6割ぐらいの狭い場所にパレスチナ人約200万人が暮らすガザでは、住民の約7割が貧困にあえいでいる。イスラエルが壁で囲み封鎖したため物資は不足し移動の自由もなく、「天井のない監獄」とも呼ばれる。それでも日常を力強く生きようとする人々がいる……。
19歳で現実逃避するためにチェロを奏でるカルマは海外留学して国際法や政治学を学びたいと考えている。
14歳のアフマドの夢は大きな漁船の船長になり兄弟たちと一緒に漁に出ることだ。「欲しいのは平和と普通の生活」。ガザの人々は普通の暮らしを今日も夢見ている。
検問所を通過しながらレッスンを続けピアニストを目指す少年の物語
『パレスチナのピアニスト』の舞台は、パレスチナ、イスラエル、そしてロシア。音楽を愛し、夢を追うすべての人に贈る音楽ドキュメンタリーだ。
プロのピアニストを夢見るモハメド・“ミシャ”・アーシェイクは才能ある10代のピアニスト。ピアノを始めてわずか3年後には国際ピアノコンクールで優勝した。それも1日3、4時間という限られた練習時間で……。
練習時間が少ないのは、彼が住んでいる場所が特殊な場所だからだ。ミシャの父はパレスチナ人、母はロシア人で、一家はイスラエルと紛争を抱えているパレスチナ自治区のラマッラに住んでいる。
ピアノの先生はロシア出身のユダヤ系イスラエル人で、レッスンを受けるため、検問所を経由し3時間かけエルサレムに通っている。
決して恵まれた環境でない中で、ミシャはパレスチナ、イスラエル、ロシアを行き来しながら次第に才能を開花させてゆく。
将来は医師になれという父からのプレッシャー、自由に行き来できない国境、そしてコロナ禍という数々の壁に翻弄されながらも、ミシャはプロのピアニストとして幸せな人生を生きる夢を叶えるために、諦めずに挑戦を重ねていく。
ドキュメンタリー映画『ガザ 素顔の日常』『パレスチナのピアニスト』は共に、7月2日から、全国で公開される。
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