映画『遠いところ』カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭メインコンペティション部門10年ぶり選出

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映画『遠いところ』
(C)2022「遠いところ」フィルムパートナーズ
映画『遠いところ』
工藤将亮監督

2023年に公開を予定している工藤将亮監督の新作映画『遠いところ』(英題:A Far Shore)が、7月1日〜9日(現地時間)にチェコで開催される第56回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のメインコンペティション部門であるクリスタルグローブコンペティション部門に日本映画として10年ぶりに選出されたことが分かった。

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工藤将亮監督「日本で生きる若者の叫びをどう感じてもらえるか楽しみ」

本作は、工藤監督の長編3作目となる沖縄の若年層を描いた実話にもとづく物語。2015年以降同時多発的に出版された沖縄の子供の困窮した状況、DV、シングルマザーの様子を描いたルポルタージュを工藤監督が、自身の生い立ちに重ね合わせたことから企画が開始された。構想3年、独自で沖縄を取材し、繁華街に集まる若者から生活困窮者の支援団体まで徹底した取材を重ね、全編沖縄で撮影を敢行。2022年に完成した。映画のリアリティを重視するという制作チームの強い思いから、主な出演者は敢えて新人もしくはデビュー間もない俳優をオーディションで選んだという。

今回は、世界12大映画祭の1つに数えられるカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のメインコンペティション部門であるクリスタル・グローブコンペティション部門に日本映画として10年ぶりに選出された。

この一報を受けて工藤監督は「クソッタレな現状に映画で反抗できることはないかと制作した」と言い、「沖縄で撮影した本作が世界の人々にどう受け止められるか、日本で生きる若者の叫びをどう感じてもらえるか、楽しみにしています」と心境を語った。受賞発表は現地時間7月9日を予定している。

花瀬琴音(はなせことね)は「カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭にて『遠いところ』の上映が決まったと連絡を受け、とっても嬉しかったです。たくさんの素敵な作品が集まる歴史ある映画祭に呼んでいただき光栄です。ありがとうございます。『遠いところ』では私のこれまでと、この先の人生と、本作に出てくるアオイのような行き場のない若者たちの未来を背負って、魂を込めて演じさせていただきました。工藤組一丸となり奮闘し、向き合い、作り上げた作品です。そのような環境を頂いた、関係者の皆様へ感謝の気持ちでいっぱいです。1人でも多くの方にお届けしたい作品です」とコメントしている。

『遠いところ』は2023年に公開予定。