6月18日はおにぎりの日。1987年11月、当時の鹿西町内の杉谷チャノバタケ遺跡の竪穴式住居跡から日本最古の「おにぎりの化石」が発見された。これにちなみ、「鹿西」の「ろく(6)」と、毎月18日の「米食の日」を合わせて制定された記念日だ。
日本人のソウルフードである“おにぎり”は、映画の中でも印象的な食べ物として登場することが多い。そんな今日は、おにぎりが登場する映画を2本ご紹介しよう。
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人が握ったおにぎりはおいしい。昔の記憶を呼び覚ます『かもめ食堂』
荻上直子が監督を務め、フィンランドの首都ヘルシンキにある「かもめ食堂」を舞台に、3人の日本人女性が織りなす日常をつづった本作。「かもめ食堂」の店主・サチエを小林聡美、ひょんなことからサチエと出会い、店を手伝うこととなったミドリを片桐はいり、ミドリと同じく店の手伝いをするマサコをもたいまさこが演じている。
とんかつや焼き鮭定食などさまざまな日本食を提供する「かもめ食堂」の中でも、おにぎりは看板メニュー。そのわけは、サチエが幼少期、父親に「おにぎりは自分で作るより人に作ってもらったほうがおいしい」と言われおにぎりを握ってもらったことに起因している。おにぎりを食べて育ってきた人ならば、思わずうんうんと頷いてしまうエピソードなのではないだろうか。
そんなおにぎりが出てくるシーンを見て思うのは、素手で握るおにぎりってなんて美味しそうなのだ…ということ。サチエ、ミドリ、マサコの3人が握るおにぎりはものすごく綺麗な形というわけではないが、それがかえって自分の体に刻み込まれたおにぎりの記憶を呼び覚ます。見た後には大切な人と一緒におにぎりを握って、一緒に食べたくなる。そんな作品だ。
極寒の南極でアツアツ豚汁と食べるおにぎりがたまらない『南極料理人』
続いても“飯テロ”必須な作品だ。堺雅人主演で、年間平均気温マイナス54℃の南極ドームふじ基地に暮らす8人の南極観測隊員たちの姿を、あたたかな視点でユーモラスに描いた本作。
食が一番の楽しみと言っても過言ではない基地の暮らしで、隊員たちのために毎食調理し、おいしい食事を提供しているのが、堺演じる調理担当隊員・西村だ。本作のフードスタイリストは、『かもめ食堂』と同じく飯島奈美が担当している。
おにぎりは、とある日の昼食として登場するのだが、昼食を知らせるアナウンスが鳴り響くと隊員たちは真っ白な雪の中を食堂へ全力疾走。ハフハフ言いながら、牛肉の大和煮、鮭、たらこ、イクラなどの具材の入ったおにぎりと、熱々の豚汁をかき込む隊員たちの姿に、思わずグーとお腹が鳴る。
また、おにぎりを握るときの描写にも注目だ。しっかりと強めにおにぎりを握る様子や、手を湿らせておにぎりをぎゅ、ぎゅっと握っているときの音もたまらない。調理シーン・食事シーンのさまざまな音にもこだわりを感じる作品だ。もちろん食べ物だけでなく、普段知る機会のない南極観測隊員たちの暮らしや仕事を知れるのも楽しい。
どちらの作品も見ればお腹が空くこと間違いなし。鑑賞の際はぜひ傍におにぎりを用意することをおすすめしたい。(Y)
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