芦田愛菜と宮本信子が共演する新作映画『メタモルフォーゼの縁側』が公開中。ムビコレでは、宮本信子のインタビューを掲載中だ。
「ハマっちゃってるから。話したいんですよ。本当にウキウキして」
引っ込み思案で周囲に馴染めない17歳の佐山うらら(芦田)。夫に先立たれ、これといった趣味もなく日々を送る75歳の市野井雪(宮本)。何の接点もなかった2人は、偶然にも同じボーイズ・ラブ(BL)漫画のファンであると知って意気投合する。
「今回のストーリーは、クライマックスがワッとくるようなものではありませんから、本当に細かいところの積み重ねが大事だと思っていました」と役作りを語る宮本。
本作では見た目にもこだわり、地味で、どこにでもいそうな75歳の老婦人に変身した。
こだわったのは役のビジュアルだけではない。自宅で書道教室を開いている雪に、60歳から習字を始め、毎日2時間は練習を続けていた母が重なって見えた宮本。「目立つのが嫌いで、控えめで地味なんですけど、やるべきことは全部ちゃんと責任を持ってやる性格の人です。戦争を経験して、物のない時代も知っていますし。だから、母のものがぴったりだと思ったんです」。
そう考えた宮本は、雪の持ち物にと自身BLの母の物をいくつか持参。「新しいものに汚しをかけても、やっぱり使ってないものはダメですね。命ではないけど、その物が生きていないというか。俳優はやっぱりそういうものに助けてもらうんです」と、小道具が役に与える影響について語った。
宮本は、うららと雪のように年齢や立場を超え、お互いがお互いを尊重し合える関係になるには「積み重ねが大切」だというが、2人の距離があっという間に縮まった理由は「だからBLですよ、BL(笑)」と話す。
「あれにハマっちゃってるから。話したいんですよ。もう夜を徹してでも話したいんです。本当にウキウキしていて、『あの歳になって、そんなに夢中になるものがあって。雪さん、よかったわね』と言いたくなるくらい(笑)」。
いくつになってもウキウキできる何かを見つけられるし、ウキウキできる何かがあれば人生はより楽しくなる。そんなことを教えてくれる本作に、「この作品から元気をもらったり、『大丈夫よ』と言われたり……そう思ってもらえたらいいですよね」と宮本。
3月に田中絹代賞を受賞した宮本は、最後に「やりたいと思うものを、数少なくてもいいから、ちょっとずつ積み上げていきたい。『ちょっとくたびれたから、休みましょうか』なんていう時もあるかもしれないけど(笑)、仕事は好きですしね。大好きなんです」と今後の仕事についても話してくれた。宮本信子のインタビュー全文はこちらから!
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