『グリーンブック』のリンダ・カーデリーニが悪霊に立ち向かう母を熱演
『ソウ』シリーズのジェームズ・ワンが監督を務めた2013年の映画『死霊館』から始まり、呪いの人形アナベルや悪魔シスター・ヴァラクなど、新たなホラーアイコンを生み出してきた「死霊館ユニバース」。そのスピンオフ第2弾となる『ラ・ヨローナ 泣く女』(19年)が、映像配信サービスdTVで配信スタートした。
・鬼才ジェームズ・ワンが語る『死霊館』ユニバースの進化、新しい才能への思い
超常現象研究家のエド&ロレイン・ウォーレン夫妻が遭遇した実際の事件を軸に展開してきたシリーズの中で、今作のモチーフとなっているのは、ラテン・アメリカに古くから伝わる怪談だ。泣き声が聞こえると子どもが攫われるという伝承を、『死霊館』シリーズならではの視点でホラー・エンターテインメント映画に仕上げている。監督は『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』(21年)のマイケル・チャベス。
すべての始まりは、1673年のメキシコ。夫に浮気された女性が復讐のためにふたりの息子を殺し、自らも命を絶ったという事件から白いドレスの悪霊ラ・ヨローナが誕生する。そして、舞台は1973年のロサンゼルスへ。夫に先立たれ、ソーシャルワーカーとして働きながら2人の子どもを育てているアンナが、ラ・ヨローナの呪いに巻き込まれていく。
アンナは自分が担当するメキシコ系シングルマザーのパトリシアの自宅で幼い息子ふたりが物置に監禁されているのを発見。児童虐待を疑い施設に預ける。ところが、翌日なぜかふたりが近くの川で溺死体となって発見される。パトリシアは、アンナが連れ出したせいで子どもが死んだと主張。悪霊ラ・ヨローナから守るために子どもを監禁していたというのだ。
アンナはパトリシアの言葉を信じなかったが、ほどなくしてある女の”泣き声”を聞き、その日を境に恐ろしい現象に襲われる。悪霊ラ・ヨローナは実在しており、今度はアンナの子どもたちを狙っていたのだ。アンナは、アナベルの事件を知るペレズ神父から紹介されたシャーマンのラファエルとともにラ・ヨローナに立ち向かっていくが……。
王道のオカルト・ホラーでありつつ、子どものために戦う母親たちの強さや愛を描いている今作。『グリーンブック』(18年)『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15年)のリンダ・カーデリーニが、悪霊に立ち向かうアンナを熱演している。CGではなく特殊メイクで表現されたラ・ヨローナの迫力も必見だ。
『ラ・ヨローナ 泣く女』は、映像配信サービスdTVで配信中。
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