『神々の山嶺』漫画版の谷口ジローのインタビュー
第47回セザール賞アニメーション映画賞を受賞、フランスで大ヒットした本のアニメ化『神々の山嶺』が7月8日より全国公開される。このたび、漫画版を手掛け、アニメ版である本作品の製作にも参加しながら完成を前にこの世を去った漫画家・谷口ジローの、2014年製作開始時の貴重なインタビュー映像が公開された。
この動画で谷口は、「アニメ映画の完成を非常に楽しみにしていて、これまでに何度かスタッフのプロデューサーの方、監督にお会いしてこのアニメに対してのすごい熱意というか意気込みを感じていて本当に実現してほしいという気持ちでいっぱいです」と穏やかな人柄が溢れる口調で語っている。
また、「かなり力を入れて描いた作品なので、映像となるのがすごく楽しみ。私にできることがあれば本当に参加したいという気持ちです」と意気込みを込めて話す姿も。
谷口の漫画「神々の山嶺」に魅了され、アニメ化を人生最大の企画として実現させたフランス人プロデューサー・オストレロは、 谷口に映画化への猛烈な思いを綴った手紙でアプローチをかけ、谷口から快諾を得たという。
実際に谷口は、フランスへと2度赴き、アートビジュアルの方向性を決める会議に参加。監督にも積極的にアドバイスを与え、固まっていくビジュアルに満足な反応を見せていたという。圧倒的かつ繊細な筆致で世界を虜にしていた谷口の魂の一部が本作品にも宿っている。
未解決のナゾを突き止めようとする男たちの物語
本作品は、「登山家マロリーがエベレスト初登頂を成し遂げたかもしれない」といういまだ未解決の謎を突き止めようとする男たちの物語。
その謎が解明されれば歴史が変わる──。カメラマンの深町誠はネパールで何年も前に消息を絶った孤高のクライマー・羽生丈二が、マロリーの遺品と思われるカメラを手に去っていく姿を目撃。深町は羽生を見つけ出しマロリーの謎を突き止めようと、羽生の人生の軌跡を追い始める。やがて2人の運命は交差し、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑むこととなる──。
『神々の山嶺』は、7月8日より全国公開される。
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