あの鉄拳のパラパラ漫画が、なんとディズニーに認められた！

2014.11.17

『絆』や『振り子』をはじめとする数々のパラパラ漫画で、今や押しも押されぬ名クリエイターとなった鉄拳が描いた新作が、ウォルト・ディズニー・スタジオ最新作で、愛嬌たっぷりのケアロボットの姿が話題の『ベイマックス』の正式なPVとして採用されることがわかった。

・［動画］この記事の動画（鉄拳パラパラ漫画版『ベイマックス』PV ）

本作は、幼くして両親を亡くし、最愛の存在であった兄タダシをも謎の事故で亡くしてしまったひとりぼっちの天才少年ヒロが、心とカラダを守るために兄が作ったケア・ロボット“ベイマックス”と共に失った絆を取り戻す姿を描いた感動作。

鉄拳の描き下ろしたパラパラ漫画は、ヒロの天才ゆえの孤独と、そんなヒロを心配する兄タダシの姿から始まり、鉄拳らしい演出で物語全体を見事に表現している、これだけでも感動間違いなしの映像を、AIの名曲「Story」がさらに盛り上げる。

本作のプロデューサーをつとめるロイ・コンリは「彼のパラパラ漫画は大好きですよ。彼とは何度かやりとりをして進めてもらったのですが、最終版は本当に素晴らしいできとなりました。描き続けて、パラパラ漫画も作り続けて下さい。本当に最高です！」と絶賛。監督のドンとクリスも「あなたの絵を気に入りました。とてもキュートでかわいいです。すごく魅力的で、ストーリーも素晴らしい。ありがとうございます！」とコメントしている。

実は、ディズニー・アニメーション・スタジオの作品のプロモーションで、スタジオ以外のクリエイターがオリジナルストーリーの映像を作ることは異例中の異例。日本のカルチャーを徹底的に研究し、ディズニーの“日本愛”を注ぎ込んで作られた作品ということと、鉄拳の描くパラパラ漫画が映画のテーマを見事に描き切っていることから、特例として認められた。

そんなオファーが寄せられたことについて鉄拳は「憧れのディズニーだったので、信じられなかった。なんで僕に？なんで？なんで？みたいな。それはどういうこと？と聞いて。すぐ嫁にも自慢したりして、本当にうれしかった。憧れだったので。その日は本当に寝られなかったです。ワクワクしちゃいました。その代りプレッシャーはすごかったですね」とコメント。

続けて「普通だったら描かせてもらえないですよね。公認で描けるというこの幸せはほかの人には味わえないと思います。幸せでした。（ディズニー）スタッフとのやり取りで、自分もディズニーの社員になったような気持ちでした」と喜びを綴っている。

『ベイマックス』は12月20日より全国公開となる。