石井桃子原作「山のトムさん」が小林聡美と市川実日子ら出演でドラマ化

『山のトムさん』より
『山のトムさん』より
『山のトムさん』より
『山のトムさん』ポスター
『山のトムさん ほか一篇』石井桃子 作 深沢紅子 ほか画 福音館文庫

石井桃子原作の「山のトムさん」が、映画『めがね』『マザーウォーター』などで共演してきた小林聡美と市川実日子らの出演で、WOWOWドラマWとしてドラマ化され、12月26日に放映されることがわかった。

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原作の石井は、誰とどこに暮らし、そして何をするのか。そんな素朴な人の思いを、児童文学の世界で、自分自身の実際の暮らしをモチーフに表現した作家。

物語は、東京で暮らしていたハナ(小林聡美)が、友人のトキ(市川実日子)、トキの子どもトシ(佐々木春樺)と、慣れない田舎での生活を始めるところからスタート。そこに中学を卒業したばかりのハナの甥アキラ(伊東清矢)が加わり、4人の新しい家族の暮らしが始まる。

近くに住み、何かと相談に乗ってくれるゲン(光石研)とシオリ(高橋ひとみ)夫婦に助けられながら、少しずつ慣れていく畑仕事。そうした中、ネズミ退治の目的で飼われた新しい家族、猫のトムがやって来る。やんちゃな猫のトムに、少しだけ振り回されながらも、人間と動物たちが、やがては楽しく共生していく、そんな田舎暮らしが描かれていく。

この作品に小林は「ひとが幸せに暮らすってこういうことなのかもしれません。一緒に暮らす仲間と、山と花と風と鳥と太陽と月。働いて、おいしいごはんを食べて、夜は星空を眺める。原作の石井桃子さんが終戦直後に実践したそんな暮らしは、生きるための必死の手段だったかもしれませんが、今を生きる私たちに、なんでもない暮らしの豊かさを伝えてくれるような気がします」とコメント。

市川は「新緑の季節の山で、ネコとヤギと子どもと大人たち、みんなで撮影をしました。 家の軒下に、ツバメが巣を作り始める。なんにもなかった庭の池に、突然菖蒲の花が顔を出す。スズメバチがブーーーっと飛んでくる。青空に丸い虹。そういった大きな小さな変化を、みんなが感じながら現場に立っていたように思います。静かな中、どんな音がして、何が起こっているのか。そんなことをこの作品で楽しんでいただけたら嬉しいです」と話している。

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