妻夫木聡が『ある男』の上映会に登壇「噛みしめてくれるような映画になってくれたら」

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『ある男』
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平野啓一郎のベストセラー小説を映画化した感動ヒューマンミステリー

平野啓一郎のベストセラー小説を主演・妻夫木聡で映画化し、ヴェネチア国際映画祭、釜山国際映画祭など、世界の映画祭で絶賛されている感動ヒューマンミステリー『ある男』。本作の大ヒットを記念し、妻夫木と脚本の向井康介が登壇するティーチイン付き上映会が実施された。

・妻夫木聡と窪田正孝、ヴェネチア国際映画祭の熱気に感動! 『ある男』上映後は鳴り止まない拍手に包まれる

イベント当日、妻夫木と向井は上映後の余韻に浸る大勢の観客の前に登場。ふたりの挨拶の後、MCよりカイロ国際映画祭のコンペティション部門で最優秀脚本賞を受賞したことが発表され、会場はお祝いムードに包まれた。

11月18日に初日を迎え、好調スタートを切った本作。周辺の人々からの反響も大きかったようで、妻夫木は「今撮影しているドラマの現場で、堤幸彦監督から“素晴らしかった!”と感想をいただきました。最近の映画の中で一番良かったと仰ってくださって、すごく嬉しかったですね」と喜びを表した。

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向井は「友人から連絡が来て、良い感想ばかりでした。脚本作りに関しては、原作から読み取れる“分人主義”をどう解体して、映画として再構築するか悩みましたが、良い形になってきたところで、妻夫木さんと石川監督と3人で会って話したことを覚えています」と脚本の執筆秘話を明かした。

妻夫木と向井は『マイ・バック・ページ』(11年)『愚行録』(16年)でも仕事をともしている。妻夫木は石川慶監督と向井が組む作品の魅力について「映画的にテクニカルな部分で挑戦すること。城戶と柄本さん演じる小見浦が対峙するシーンで、雨が降るところや冒頭のバーのシーンなど、映画の中で“ついてもいい嘘”のバランスがすごく好きです」と解説した。

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続いて観客との質疑応答のあと、妻夫木が客席に城戶の息子役・岩川晴を発見し、舞台上に呼び出すサプライズも。妻夫木は撮影中の親子関係に戻ったかのような笑顔をのぞかせた。

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最後に向井は「いつも、10年、15年と⻑く生きるような作品づくりを目指しているので、今回もそんな作品になれば嬉しいです。末永くよろしくお願いします」、妻夫木は「この作品のオファーがあってから、絶対に観てくださったお客さんに消化してほしくない、噛みしめてくれるような映画になってくれたらと思っていました」と思いを込め、イベントを締めくくった。