【週末シネマリサーチ】〜意外なところにヒットの秘密が!〜
週末公開される注目映画の興行収入や観客動員数を、キャストのメディア露出や注目ニュース度をもとに推測! ヒット予想を展開します。「あの人の熱愛!」や「思わぬスキャンダル」報道が大ヒットの要因になるかも!?
11月7日から11月8日のランキングは『劇場版 MOZU』(東宝)が全国322スクリーンで公開され、初週土日で動員17万人、興収2億2000万円をあげ初登場1位。東宝作品が6週連続Vを達成した。過去の人気ドラマの映画化は好結果が多く、20万人は超えるだろうと予測したが、やや下回った。2位は伊坂幸太郎原作のベストセラーを映画化した『グラスホッパー』(KADOKAWA/松竹)。全国314スクリーンで公開され、初週土日で動員14万7000人とほぼ読み通りの展開となった。全国424スクリーンで公開された『エベレスト 3D』(東宝東和)は初週土日で動員9万6000人。絶好調の東宝東和だけに、もう少し数字は伸びると思ったが、やや物足りない数字にうつる。
今週も秀作ぞろいだが、上映館が200館を超えている作品は『コードネーム U.N.C.L.E.』(ワーナー)、『ラスト・ナイツ』(KIRIYA PICTURES、ギャガ)のみ。どこまでランキングに食い込んでくるか!
(※ランキングは初週土日の観客動員数、上映館数は公式HPや配給情報参照)
[今週の上位ランキング予想]
◎『コードネーム U.N.C.L.E.』(ワーナー・ブラザース)
○該当作なし
▲『ラスト・ナイツ』(KIRIYA PICTURES、ギャガ)
△該当作なし
*『恋人たち』(松竹ブロードキャスティング、アーク・フィルムズ)
*『FOUJITA』(KADOKAWA)
(◎:大本命 ○:対抗 ▲:一発あり △:穴で *:期待)
◎【3位予想】『コードネーム U.N.C.L.E.』
東西冷戦下の1960年代を舞台に、国際犯罪組織撲滅のために、アメリカCIA工作員とロシアKGB工作員が手を組むこによって巻き起こる騒動を描いたスパイアクション。メガホンをとったのは映画『シャーロック・ホームズ』シリーズのガイ・リッチー監督。
日本で根強いファンを持つガイ・リッチー監督。代表作と言えば『スナッチ』などが思い浮かぶが、近年は『シャーロック・ホームズ』シリーズが好結果を出している(『シャーロック・ホームズ』[10年/ワーナー]がオープニング2日間で興収3億3000万、『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』[12年/ワーナー]は全国464スクリーンで公開され、初週土日で動員23万8000人、興収3億円を記録)。
一方、全米興行収入ではやや影を落とす結果が……。8月に公開されオープニング興収は約1350万ドル。今年はスパイ映画公開が多いが、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』が約5550万ドル、『キングスマン』が3600万ドルという数字。日本では『ミッション〜』が全国600スクリーンで公開され、初週土日で動員42万7000人、興収5億7000万、『キングスマン』が初週土日で動員8万3000人、興収1億1500万。
日本でのプロモーションは、グラビアタレントの橋本マナミやブレイク中の芸人・とにかく明るい安村を起用したPRイベントや、女性限定試写会にエッセイストの犬山紙子が出演するなど精力的。また元イングランド代表のサッカー選手、デビッド・ベッカムがカメオ出演している情報など、ニュース露出は洋画としては分厚かった。
劇場公開数は約280館。夏の洋画攻勢は凄かったが、9月以降、初週土日の動員数で15万人を超えた洋画はない。本作も8〜12万人まで数字を伸ばせれば……といったところか。(後編へ続く…)
・【週末シネマリサーチ】後編/注目! しくじり先生・紀里谷監督の“ハリウッド映画”は果たして何位に!?
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