遂に2022年も今日でおしまい。大晦日である12月31日は、シンデレラデーだそうだ。夜の12時までに帰らなければならないシンデレラのように、1年で一番夜の時間が気になる日であることから制定された記念日だという。そこで今回は、シンデレラデーにちなんだ邦画サスペンスをご紹介する。
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シンデレラストーリーのはずが狂気のサスペンスに…『哀愁しんでれら』
ご紹介するのは『哀愁しんでれら』である。タイトルに「しんでれら」とあるように、恵まれない環境の女の子が王子様的な男性と運命的な出会いを果たし、一気に幸せを掴むというお約束の流れに沿って話は進んでいく。シンデレラ役が土屋太鳳、王子様役が田中圭という設定だ。仕事でも家庭でも災難続きで泣きっ面に蜂状態だった小春(土屋太鳳)が、ひょんなことでリッチなエリート男性、泉澤大悟(田中圭)と出逢い、トントン拍子で結ばれめでたしめでたしの展開に着地する。
だがこの作品は、ラブストーリーではなくサスペンスとカテゴライズされていることにご注目いただきたい。絵に描いたようなシンデレラストーリーはここまで。小春が結婚した大悟には、死別した前妻との娘ヒカリがいた。結婚前からヒカリは小春に良くなついており、小春が自分の父親と結婚すると知った時は小躍りをして喜んでいたのだが、これがなかなかの曲者だったのだ。裏の顔と表の顔を使い分け、大人でもゾッとするような恐ろしい本性を持っていること次第に露呈してくる。そしてそのヒカリを中心に、小春と大悟も徐々に狂気の世界へと舵を切っていく。我が子可愛さに物事の善悪の判断が出来なくなった2人の蛮行に、ラストシーンで驚愕すること請け合いだ。難しい役どころであるヒカリを演じた、子役のCOCOの演技力にも拍手である。
23年3月公開の『シンデレラ/3つの願い』にも期待!
シンデレラにまつわる作品というと、おとぎ話のシンデレラを新解釈で描いて多数の観客を動員し話題となったノルウェー映画『シンデレラ/3つの願い』が2023年3月17日に日本公開される。こちらもなかなか楽しそうな作品なので、興味のある方はぜひ劇場に足を運んでいただければと思う。
今年1年間、【今日は何の日】コラムを読んでいただきありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。(T)
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