【週末シネマリサーチ】後編
(…前編「『ズートピア』が巻き返すか!」より続く)
・【週末シネマリサーチ】前編/今週は、怪演・香川照之と貞子・伽椰子の不気味対決!
◆ホラー女王がまさかのコラボ!
〇【5位予想】『貞子vs伽椰子』
ジャパニーズホラーの2大巨頭である貞子と伽椰子の共演が話題になっているホラー映画。監督に白石晃士を迎え、山本美月が主演を務める。
『呪怨 終わりの始まり』(14年/ショウゲート)は全国122スクリーンで公開され初週土日動員6万5664人、最終章『呪怨 ザ・ファイナル』(15年/ショウゲート)が全国144スクリーンで公開され初週土日動員6万1023人という結果。一方『貞子3D』(12年/角川)は全国214スクリーンで公開され、初週土日動員15万4148人、続編『貞子3D2』(13年/角川)は全国232スクリーンで公開され初週土日動員11万3835人。
どちらも根強いファンがいるシリーズがこういう形でコラボレーション。話題性は非常に高く、これまでより大きな数字を見込めるだろう。上映館数は約180館。10万人という数字が一つの目安になりそうだが、超えてくる可能性も十分ある。
▲【6位予想】『MARS(マース) ただ、君を愛してる』
惣領冬実の人気コミックを藤ヶ谷太輔&窪田正孝主演で連続ドラマ化した作品の劇場公開版。
藤ヶ谷出演のテレビドラマの劇場版といえば、主演を務めた『劇場版 仮面ティーチャー』(14年/ショウゲート)が、全国138スクリーンで公開され初週土日動員8万5074人、前田利家役を演じた『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』(16年/東宝)が全国325スクリーンで公開され、初週土日動員46万5956人という数字がある。
本作は約200館での公開。テレビドラマの視聴率自体は深夜放送ということもあり、2〜3%台を行ったり来たりという状況だったが、オンデマンドでの視聴回数は上位にランクされるなど、コンテンツとしての注目度は高い。公開規模から比較となるのは『劇場版 仮面ティーチャー』の8万人近辺か。
△【8位予想】『10 クローバーフィールド・レーン』
『スター・ウォーズ フォースの覚醒』のJ・J・エイブラムスがプロデューサーとして手掛けたパニックアクション映画。
全米で2016年3月に約3400館で公開されると、オープニング興収は約2400万ドルという数字で2位という結果を残した。作品の内容同様、公開まで多くの“謎”が渦巻き、全貌が明らかにはなっていなかったが、公開後の評価は非常に高く“謎”がいい宣伝効果になっている。本作は約140館での公開。露出という意味ではそれほど多くはなく、スタートダッシュを決められるかは微妙だが、地力で数字を伸ばしていく可能性は大だ。
【注目シネマ】
☆『レジェンド 狂気の美学』
実在の双子のギャングとして悪名をとどろかせたクレイ兄弟を描いたクライムサスペンス。1人2役として主演を務めるのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15年/ワーナー)のトム・ハーディ。
トム・ハーディ出演作をみると、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は全国666スクリーンで公開され、初週土日動員は17万4807人、『レヴェナント:蘇えりし者』(16年/20世紀フォックス)が全国366スクリーンで公開され、初週土日動員13万2848人という結果がある。
本作は約20館での公開だが、『ミスティック・リバー』などの脚本を務めたブライアン・ヘルゲランドが監督&脚本を務めるなど、重厚な人間物語は一見の価値ありだ。(文:磯部正和/映画ライター)
磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。
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