園子温監督初のロマンポルノ作品のタイトルが『アンチポルノ』に決定し、園監督が今、もっとも期待する若手女優・冨手麻妙(とみて・あみ)が初主演&初脱ぎに挑むことがわかった。
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本作は、生誕45周年を記念したロマンポルノリブートプロジェクトの一環で製作された作品で、28年ぶりに完全オリジナルの新作を公開する。園監督のほか、塩田明彦監督、白石和彌監督、中田秀夫監督、行定勲監督ら第一線で活躍する監督が揃って参加する話題のプロジェクトだ。
今回、園監督の『アンチポルノ』の主演をつとめたのは、『新宿スワン』『リアル鬼ごっこ』『みんな!エスパーだよ!』と、園監督作品に立て続けに出演し、監督から厚い信頼を得ている冨手。2009年にAKB48の第8期研究生オーディションに合格し活動していたが、女優を目指すため退き、本作が長編映画として単独初主演となったほか、初ヌードも披露している。
さらに本作は、現地時間9月7日より開催される第22回エトランジェ映画祭コンペティション部門と、10月6日より開催の第49回シッチェス・カタロニア国際映画祭コンペティション部門へ正式招待されることも決定。日活ロマンポルノとして初めて国際映画祭のコンペティション部門へ招待された塩田監督の『風に濡れた女』に続く、国際映画祭でのワールドプレミア上映となる。『風に濡れた女』は若手審査委員賞を受賞しており、本作にも期待が高まる。
『アンチポルノ』について園監督は「『新宿スワン』『みんな!エスパーだよ!』『リアル鬼ごっこ』、米国MTV製作の短編集『MADLY』の中の“Love of Love”と彼女を続けて起用して、その女優としての才能が開花していく様に常に着目してきました。個性的な魅力、豊な肉体、そして並外れた演技力を持つ彼女を晴れて主演として迎えられたことで、はじめて作品が成立したと言って過言ではありません。彼女以外の主演はありえませんでした」と主演の冨手を絶賛。
一方の冨手は、映画を好きになったきっかけが「『自殺サークル』を見て園子温監督のファンになった」からだそうで、「“園子温監督映画で主演を演じる!”というのが私の目標でした。数年前の自分のインタビュー記事を読んで振り返ってみると、とにかく園さんの作品で演じたいと色々なところで熱弁してました。そして演じるからには絶対主演!と思っていました。 ある時“行動あるのみ”だと思い立ち、園監督のトークショーを見にいき、その後に出待ちしました。『冨手麻妙です!! 女優やってます!』と自己紹介したのが出会いです」とコメント。
「数日後、事務所に出演依頼の電話が鳴って『新宿スワン』の出演オファーがあり、そこで初めて園監督に私の芝居を見てもらい、その後続けて園監督の作品に出演させていただきました」と続けた。
また、初挑戦となるヌードに関しても「抵抗は全くなかったです。むしろ、『よっしゃー! 脱ぐぞー!!』って感じで(笑)。自分が好きな女優さんはみんなスクリーンの中でヌードになっていて、それがすごくかっこいいし美しかったんですよ。だからもともとヌードに対して良いイメージを持っていました。女優として生きていくには、自分のことを全部ハダカにしないといけないし、そういう意味でも丸裸になってスタートラインに立てた気がします。やっと産まれました(笑)」と述べている。
『アンチポルノ』は今冬より新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開予定だ。
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