久坂部羊原作の医療ドラマ『医師ヨハン』
久坂部羊「神の手」原作。麻酔科研修医のカン・シヨン(イ・セヨン)は、事故に遭った父を救えなかったことから医師の道を断念し、知人の勧めで刑務所の医療スタッフとしてバイトを始める。そこで、ある受刑者が倒れ、判断に迷うシヨンの目の前で元医師の受刑者チャ・ヨハン(チソン)が適切な処置を指示し、助ける。ヨハンは、担当していた末期がん患者を尊厳死させたことで服役中だった。医師としての自信を取り戻し、ハンセ病院のペインクリニック科のレジデントとして復帰したシヨンは、出所後に教授として白衣をまとったヨハンとの再会を果たすが…。
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頼もしい先輩×サラブレット一家のお嬢様との恋!
主人公2人の出会いは、刑務所の医師と囚人といういわば最悪な状況。しかし、突然倒れた受刑者を前にオロオロするシヨンを、ヨハンは叱咤激励し、見事なまでに的確な指示を下す。一方、病院では、いわば上司と部下という立場だ。しかも、シヨンの父は病院の理事長、母はペインクリニック科長、叔父、叔母も幹部クラス医師、妹もレジデントというサラブレット一家の出身。いくら天才医師といわれるヨハンでも、気安くシヨンと付き合える立場ではないのだ。
ペインクリニック科ならではの金言にも注目!
彼らが働くペインクリニック科とは、病気を治すというよりも、あくまでも痛みを取り除くのが仕事。ヨハンが起こした過去の事件にも関連するのだが、「目の前に痛みでのたうち回る患者がいたら?」「辛いから早く死なせてくれ!」と言われたら? など様々な状況について考えさせられた。「原因のない痛みはない」「症状でなく患者を見ろ」などといったヨハンのセリフからも、医師という仕事の過酷さについて胸に迫るところがあった。
チソンが12年ぶりの医療ドラマ主演
殺人罪で服役した過去を持つ天才医師役を演じたチソンは、1977年生まれの俳優。2003年のドラマ『オールイン 運命の愛』出演で注目される。2007年の主演ドラマ『ニューハート』以来、12年ぶりに本作で医師役を演じたことでも話題になった。
ヨハンは無痛症!? 日々命の危険に晒される彼だが……!?
前半に無痛症の男子高校生が自傷行為の末にペインクリニック科に駆け込んでくるのだが、実はヨハンも無痛症であった。無痛症の人が盲腸炎になれば、痛みに気が付かないまま盲腸が破裂してしまい、死に至ることもあるという。つまり、単純に痛みがなくていい、という話ではなく、改めて痛みがあることの大切さを思い知った。もちろん、盲腸炎以外の感染症にかかって気づかないまま放置していても、死に至ることも大いにありうる。そんなヨハンがふとした時に見せる、何かを諦めたような表情の真意を追求したくなる秀逸な医療ドラマであった。(文:渡邉啓子/ライター)
『医師ヨハン』
BS12:毎週土曜日 午後1:00~2:59 放送中
アジアプレミアム、dTV、FOD、ひかりTV、Hulu、クランクイン!ビデオ、Netflix、Prime Video、RakutenTV、U-NEXT、Videomarketにて配信中
DVD-BOX1&2 各15,840円(税込) レンタルは全16巻(全36話) レンタル中
発売元:PLAN K エンタテインメント
レンタル販売元:PLAN Kエンタテインメント
セル販売元:TCエンタテインメント
(C)SBS
原作:久坂部 羊「神の手」(幻冬舎文庫)
※2023年4月の情報です
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